筆者は,基本的に地面から離れることを望まない。飛行機や船は怖い。水泳は嫌い。スキューバダイビングなどとんでもないと思っている。高いところも基本的には嫌いである。
空を飛ぶものは,動力がなくなれば落ちるしかない。水に浮くものは,浮力がなくなれば沈む。これは物理の法則である。したがって,ドローンも基本的には「落ちる」シロモノであると認識している。
クルマは,基本的に2次元の範囲でしか動かない。動力がなくなってもその平面内で止まる。壁にぶつかってもそこで止まる。下に落ちることはない。しかし,飛行機やドローンは下に落ちる。落ちる途中でブレーキをかけることもできず,逆に加速して危険性がどんどん拡大する。大型になればなるほど,高く飛べば飛ぶほど,その危険性は高まる。
現在のドローンは,大部分がリモコンでの手動操作である。遠くに飛ばせば,操縦者からドローンは見えにくくなる。操作しにくくなる。電波が届かなくなって操縦不能になるかもしれない。ドローンに搭載したカメラの映像を見ながら操作する場合でも,操縦者は前しか見ることができない。上に木の枝があってもわからない。
クルマで実験が進む無人運転は安全最優先なので,ぶつからないようにハンドルを切ったり,ブレーキをかけることで危険を回避する。ドローンも,進路を変えたり,空中で停止するホバリング状態にするなどで,衝突を回避できる。しかし,肉眼でドローンを追っても,カメラ映像を見ていても,クルマのブレーキをかけるような急速な操作はなかなかできない。そして衝突したらあとは落下するしかない。
新型コロナウイルス禍で,人の移動を制限する一つの方法として,ドローンでのモノの搬送を提案した。『新しい生活』時代に物理屋,化学屋,電気屋(エンジニア)の活躍を期待 - jeyseni's diary (hatenablog.com) これは,ドローンの飛行経路をあらかじめ設定して無人運転することが前提である。万一,動力がなくなったりぶつかったりして落下した場合も,人家や道路,歩道などの上に落ちないように,飛行経路を制限する必要があると考える。自動運転できないドローンは,すべて使用禁止にすることである。
現在のドローンには,接近センサーを搭載していない。お互いに接近しても認識できないので,単に飛行経路を設定するだけでは相互衝突が起きてしまう。使用できるドローンには,操作以外にお互いに衝突回避する仕組みを搭載すべきだろう。また,動力が途中で切れないように,電力モニタリング機能も搭載すべきだろう。
このような機能を搭載すれば,ドローンを支持したいと思う。