jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「環状不安定パターン」という定義をしてみる--日本海から太平洋を丸で囲うと答えが出てくる

2022年7月に入って,全国的に天気が安定しない状態が続いている。梅雨の戻りといっても明確な前線が見られない様子だし,九州で雨が降ったかと思えば次は東北,そして静岡,北海道と,次々に全国的に不安定な状態になっていて,どこで天候が崩れてもおかしくない状態である。

 これを「広域大気不安定パターン」と呼んで新しい定義を提案してみた 高気圧が突然消え,低気圧が突然複数現れる--これまでの経験が生きない「広域大気不安定パターン」を定義すべき - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/7/18。日本全体を水の入った茶碗にたとえ,茶碗を揺らしたときにできる水の表面の波が,雨を降らす不安定な部分であり,線状降水帯は,波が直線上にできることで連続して雨が降り続ける。

 今朝の天気予報を見て気づいたのは,「海上の雨の状態が表示されていない」ということである。7/19は九州北部を中心に線状降水帯が形勢されていて大雨になっており,これが中国地方から北陸へと広がると同時に,中部や東北地方も午後は不安定になるという予測である。いずれも,日本という陸地の上だけの情報である。

 日本という細長い陸地の情報を表示するので,あちこちに飛び火したような天気の不安定さのように見えるが,これを「日本全体が収まる楕円」を書いてみると,一気に話がわかりやすくなるように見える。先に提案した「茶碗」である。

 つまり,茶碗の楕円の中が非常に不安定な状態になっており,ここに周囲の海から湿った空気が流れ込み,不安定のどこからでも一気に降水するというパターンである。ちょうど,「移動性高気圧が日本全体を覆って天気が安定する」というのと真逆のパターンである。これを「環状不安定パターン」と再定義してみる。

 おそらくこの全国が不安定になっているときは,海上でも雷雲が発生し,雷が鳴っている。つまり環状の一番外側は環状の前線になっている。この前線は,線のように明確ではなく,まさに不安定に円周上のあちこちに発生しては消えを繰り返すので,前線には見えないが,不安定領域の始まりになる。その輪の中に湿った空気が流れ込み,中の波だった状態の中でどこで雨が降ってもおかしくない,という状態である。

 環状不安定パターンの東側には,安定領域の高気圧がおそらくあり,これが行く手を阻んでいるために,長い間,日本全体が不安定な状態になるのである。

 不安定を作り出す要因の1つが,日本列島そのものが海に浮かんでいる島だからである。地球全体から見れば,日本列島などちょっとしたコブにも見えない。日本海も太平洋もつないだ中で,ユーラシア大陸の端にある変な領域で不安定な状況が生まれるのは理にかなっている。日本海の温度などの環境も,おそらくかなり変化しているはずである。

 偏西風の進路が,近年大きく狂っているが,これがこういう不安定パターンを生み出している最大の原因だと思われる。

 日本全体をAIで天気予報することを提案したが,もっと世界全体で予測をしなければならない時代かもしれない。