jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

スポーツ大好き日本がCOVID-19感染拡大に拍車

もう止められないオリンピック。最終日の感染者数を予測--ハズレ【毎日更新中8/5】 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/7/24 は,東京オリンピック2020の開会式の翌日のブログである。この8/5更新時の感染確認者数は,「8/05 15,182人(全国),5,042人 (東京)」と記録している。東京の1日の感染確認者数が初めて5000人を超えた日でもある。

 7/23の段階で「7/23 4.204人(全国),1,359人(東京)」なので,全国でも東京でも3倍になった。さらに最終日8/8の予測として,東京で1万人を超えるとも報告されている。

 7/12からの東京の4回目の緊急事態宣言の効果はある程度あったと思っているが,いざオリンピックがスタートすると,人流が止まらないどころか,飲食店がルールを守っても路上飲みやグループで集まっての「Stay Room」での飲みながらの応援という事態になり,感染拡大の連鎖が続いてしまったと分析している。

 今回のオリンピックは,伝統的な陸上,体操,水泳,柔道,レスリングなどに加え,スケートボードトライアスロン,サーフィン,ボルダリングなど新しい競技が多く加わった。日本人が好きな野球やサッカー,13年ぶりの競技復活のソフトボール,そして日本人選手が本場アメリカで大活躍しているバスケットボールなど,日本国民が楽しめる種目も多い。

 この50競技339種目という多彩な競技を17日間連日見られる唯一の国が日本である。おそらく他国の場合,それぞれの国の選手が参加する競技は中継,あるいはニュース報道されるだろうが,その他の競技はそれほど関心がないのではないだろうか。たとえば中国なら体操と卓球,アメリカなら陸上とバスケット,といった具合。小国で数種目しか参加しない場合は,同時中継どころか,ニュースで映像を流すだけ,あるいは新聞に載せてあとは帰国してから,さらに結果が出ていなければ結果報告だけ,ぐらいの扱いなのではないのか。他国の活躍を熱心に取材して伝えるメディアがあるのだろうか。

 オリンピックの花とも呼ばれるマラソンが,最終日の8/8に予定されている。同じ札幌で8/5に開かれた競歩は,ある意味マイナーなイメージだったが,見ていると面白かった。日本人選手が2位と3位になった途中の駆け引きも面白かった。

 新しい競技は,若い人に関心があるだろう。スケートボードは筆者も試したいと思ったときにはすでに遅かったが,競技では10代の若者が大活躍してメダルを獲得した。サーフィンは一度経験してその難しさを知っているが,こちらも若者がメダルを獲得できた。その演技に見入ってしまったものである。

 日本人はスポーツが大好きな国民なのではないだろうか。おそらく全種目に日本選手は参加している。アメリカやロシア,中国など,特待教育でスポーツ選手を育てる国と違って,日本は普通の学校で勉強しながら,部活や地域のスポーツセンターなどで練習をして這い上がってくる。スポーツが学校のクラブ活動としてこれほど盛んな国はないのではないか。

 もちろん,世界の一流選手になるために,野球,バスケットボール,テニス,ゴルフなどはアメリカへ留学,サッカーならヨーロッパチームに参加,などプロとしての特別訓練を受ける選手もあるが,オリンピックでは日本選手として活躍する。

 これらの試合がすべて東京を中心とした日本国内で開催されるのだから,日本人にとってはたまらない。チケット販売で予約システムがダウンしたり,結局抽選に当たらなかったり,そして最終的に無観客開催となったにも関わらず,連日の中継やニュース報道でオリンピックが盛り上がる。夜間開催が逆にアダになって,夜にアルコールを飲みながら友人の部屋に集まって観戦するという状況が生まれてしまっている。

 結局,会場に人が集まって応援しようが,自宅や職場近くの飲食店で20時まで応援しようが,その後も引き続き路上や友人宅で応援が続けられ,さらにその余韻を楽しむために飲み続ける,という状況が続いている。

 この日本人のスポーツ好きによって,オリンピック期間中に残念なことに感染拡大を抑えることができなかった,という結果が残ってしまった。参加選手および関係者の感染者数は,現時点で200人程度に抑えられている(【追記】大会関係者らの感染は合わせて387人(8/6時点)に修正)のは,いちおう無観客開催とバブル方式が効いた結果だと思われる。また,競技終了後も日本観光などができないため,すぐに帰国した選手も多い。ある意味,「退散」というところだろう。

 で,結局,オリンピックを開催したことで,日本国内でのCOVID-19感染拡大を招いてしまった。なにしろ,17日間の間,なんの打つ手もなく,じっと感染者数の増加を指を加えて見ていただけだからである。緊急事態宣言や特別措置の地域の拡大を指示しても,人流抑制の具体的な方法を採用していないのだから,感染拡大を止めることはできない。逆に,医療放棄とも言える自宅療養指示をするのだから,あきれてモノが言えない。

 もはや「戒厳令」の段階。超法規的措置として発令せよ。遅れは国民の「死」を意味する - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/5/3 と3回目の緊急事態宣言の際に書いたが,ここからすでに10倍の規模に感染が拡大してしまっている。初期消火の遅れで地域全体が焼失する山火事のたとえも紹介した。決断をしない人にリーダーの資格はないのではないか。

 一方で,ここまで来たらパラリンピックは中止すべきでは,という意見も聞かれる。しかし,これを言うと怒られるかもしれないが,パラリンピックはスポーツ大好き日本と言えどもそれほど盛り上がらないと思う。選手への感染拡大リスクは,オリンピックのとき以上に抑えることができると考えられる。したがって,開催したとしてもオリンピック期間のような指数関数的な拡大はないと予想する。もちろん,継続的に増えてしまうことは予想され,たとえばオリンピック最終日8/8に東京の感染確認者が1万人だったとして,パラリンピック開催日の8/24には1万5000人,途中で2万人前でピークアウトし,最終日の9/5は1万5000人レベルに戻ると予測しておく。

 しかし,この期間中,自宅療養中の死者数は大幅に増えることが予測される。お盆休みでの帰省も結局止められないだろう。

 病床数を増やすこと,感染症認定の変更で一般医院での治療を可能にすること 「ステージ5」=「機能不全」を隠すための自宅療養政策--これは政治家的犯罪パターンである。 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/8/5,そして頼みの綱は,大学キャンパスおよび職域でのワクチン接種の加速だろうか。「帰省前にワクチン接種しておきたい」という若者たちの決断を支持したい。