政治家同士,またその政治家に対するマスコミとの応酬が,いまだに続いている。
そもそも,政治家になれるような人は,いわゆる心臓に毛が生えているというか,叩かれ強い人が多いように思う。国会中継を見ていると,一般国民はイライラする。質問と回答がほぼ噛み合っておらず,答えになっていないからだ。わざと答えないように答えをはぐらかす。意図的なのか,性格なのか,よく平気でこんな回答をするな,と思ったりする。
人の話を聞かずに自分の意見をとうとうと述べるような人の中には,サイコパスと言えるような病的な人もいる。意図的にサイコパスを演じているのか,本当に精神的に普通の人と違うのかわからないが,政治家にはサイコパスの人が多いのかもしれない。
さて,その叩いている側はどうかと考えてみると,「叩けば相手は折れて話すだろう」という高圧的な意識で叩き始める。しかし,相手が質問に答えない,あるいは意図しない答えが返ってきた場合,それにどう対応できるかで質問側の精神を分析することができる。
政治家同士のやり取りでは,噛み合わない状態が延々と続くことが予想される。お互いにサイコパスである可能性が高いからである。相手の言うことを聞かない,自分の考えだけを繰り返す,これでは平行線のままである。お互いが自分の方が上だと思って相手を受け入れないからだろう。
一方,質問する側がマスコミの場合は「相手がこういう答えをするだろう」という思い込みで質問を始める。したがって,予期せぬ回答,あるいは予期せぬ対応をされた場合の対応する手段を持ち合わせていないことがほとんどである。要するにマスコミは,自分たちが描いたシナリオどおりに記事を書きたいだけで,その代案を持って臨んでいない。したがって,答えが返ってこない,あるいは逆質問に会うと舞い上がってしまうのである。
いすれにしても,質問をする側は,相手に対して元々自分の方が上の立場にある,という意識がある。しかし,対面で質問して反論されるのが怖い評論家やコメンテーター,メディアは,ワイドショーやブログ,SNSなどで一方的に自分たちの意見,ストーリーを述べて相手を叩こうとする。面と向かって潰されるのが嫌なのである。
メディアはこれまでも,自分たちの立場の方が上,という意識で仕事をしてきた。まったく何の予備知識がなくても,相手はすべて話すだろう,という気持ちで取材に臨む。明らかに相手に対する差別意識があると考えられる。「マスコミの横暴」は昔からの伝統であり,既得権利だと思いこんでいる。ドラマでも実世界でも同じである。
しかし,そのシナリオが通じない,コミュニケーションを拒否する相手に対して,対話が無力になっている。何を言っても通じない,会話が成り立たない,そんな人間関係は,すでに人類の崩壊,あるいはこれまでの人類を支配する「超人類」なのかもしれない。
これまでの常識やルール,法律が適用できない行動に対して,旧人類はどう対応すべきなのか,あるいは超人類がすでに世界を支配しつつあるのか,これを人類の進化と捉えるべきなのか,難しい問題である。すでに旧人類の思考能力を越えるAIも登場し,さらなる進化をしつつあり,これも停めることができなくなっている。法律に基づく判断をすべき司法界も取り締まるべき警察も,すでに機能不全に陥っている。
世の中で現在起こりつつある現象が「おかしい」と感じる旧人類は,もっと団結して声を上げる必要があるかもしれない。