jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

東京の濃厚接触者が10人に1人になるという計算--活動制限10日を受けたくなければ,基本は「人と話す場所」に行かないこと

東京都の濃厚接触者が,2/8で143万人に上るとの計算結果が発表された 都民「10人に1人」濃厚接触者のおそれ…病院「職員出勤できない」 保育園“閉園”は過去最多に (msn.com) 2022/1/24。

 筆者が先に示した全国の感染確認者の予測数字は,1/31で108,687人~160,518人だが,このまま延長して2/8の数字を出すと,186,414~284,959人。この数字は,日数の2.35~2.5乗に係数34~30を掛けてシミュレートした数字である。同じ乗数2.35として,係数を250にすると,2/8の予測数字が1,370,698と計算された。東京の感染者数は,全国の約1/5なので,係数が6だとすると,250という係数は,約40倍ということになる。つまり単純計算としても,実際に感染する確率より,濃厚接触者にされる確率が40倍も高いということである。

 つい3日前,筆者の家族でCOCOAアプリによって濃厚接触者アラートが届いた 一般クリニックもPCR検査の最前線に--完全防護服での対応にショックと感謝 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/21。薬局でのPCR検査は受けられず,複数の医療機関に連絡したが予約はいっぱい。かかりつけ医の好意によって当日の夜にPCR検査をしてもらい,翌日夜に陰性との連絡を受けた。しかし判定が出るまでの間,学校への連絡,サークルへの連絡,保健所への連絡などをし,ほかにアラートが出た人がいないかなどの聞き取りをする必要があった。結果が出るまでの外出自粛も言い渡され,大学からは入校停止を言い渡され,家族全員が家でもマスクを着用するなど,重々しい空気が流れた。濃厚接触者の自宅待機が10日間に短縮されたとはいえ,その間の行事をすべてキャンセルする必要に迫られていた。

 最終的に保健所の判断は,飲み会で同じ席にいたといった「感染者が明らかな濃厚接触者」とCOCOAアラートのような「感染者を特定できない濃厚接触者」をいちおう区別して,症状がなければ陰性判定の翌日からの活動制限はなくなった。

 今回発表の濃厚接触者が「10人に1人」というのは,「明らかな濃厚接触者」の場合である。濃厚接触者になれば,何もできない10日間が待っている。無症状であったとしても,途中で発症するかもしれない。そして発症すれば重症化しない治療薬はあるとしても,医者がいう「軽症」は肺炎に至っていない状態も指すので,辛い咳,高い発熱,倦怠感など,日常生活に支障が出るほどの症状は出る可能性はある。しかも,検査陰性で社会に戻ったとしても,倦怠感が続くなどの後遺症もある。まだまだ「ただの風邪じゃない」ということを認識しなければならない。

 オミクロン株による第6波の拡大係数は,ちょうど核分裂の拡大係数によく似ているようだ。核分裂では,1個の中性子プルトニウム原子にぶつかり,これが分裂する際に2個~3個の中性子を生み,これが連鎖して指数関数的に分裂を繰り返す。オミクロン株による感染拡大の係数が2.35~2.5というあたり,特徴が似ている。何の制御もしなければまさに核爆発を起こしてしまう。制御棒となるのはソーシャルディスタンシングと3黙(黙食,黙歩,黙乗)黙歩、黙乗のお願い--黙食と合わせて「3黙」を次の目標に - jeyseni's diary 2021/12/8 である。人流制限しない,公共交通機関での全員陰性証明もしない,ということになると,「しゃべらないこと」であり,「人と話す場所に行かない」ことであり,どうしてもしゃべらなければならない場合はマスク着用である。しかし,しゃべらなくても息をしていれば,飛沫拡散,マイクロ飛沫拡散を100%止めることはできない。ということで,不織布マスクを隙間なく正しく装着することしかなさそうである。

 それでもマスクなしや,あごマスク,鼻出しマスクなど,意識の低い人は多い。とにかく,電車の中で近くで咳・くしゃみが聞こえたら,別の車両に移った方が安全である。冬場の換気が十分にされているとはとても思えないからだ。正義感の強い高校生が,暴力で大怪我をするというニュースもあった(この場合は電車内でのタバコを注意したら暴力に遭ったという不運である)。

 「本当に“意識が薄弱”だな」と思える人が多すぎる(“意志薄弱”でもある)。しかし,余計な注意・手出しをすると,意識薄弱な相手によって返り討ちに遭う危険性がまだまだ高い。

 やはり「君子,危うきに近寄らず」ではないだろうか。すれ違いでも距離を取る,話すときはマスク必須で,できるだけ短時間に済ます。じっくり話す必要がある打ち合わせは,すべてオンラインで進め,テレワークをいっそうレベルアップさせることも必要である。

 尾身会長の「人流制限より人数制限」よりも,むしろ「人流制限より会話制限」なのではないだろうか。しかし,会食も会合も会議も,人数制限しても会話は必要なので,やめるに越したことはない。ただ,1人ででかけて,会話なしで食事をする分には,感染源(感染陽性者),拡散源(濃厚接触者)からもできるだけ離れる必要があるだろう。

 しかし,世の中は厳しい。取引先にCOVID-19感染者が見つかれば,そことの取り引きを解消するという判断も成り立つ。おそらく,従業員が余裕を持って働ける環境を整備することが寛容だろう。