jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

スマホでのマイナンバーカード読み取りに不満--NFCマークに重ねて認証までしばらく待つ動作を何度も繰り返すことに疲れた

確定申告の時期である。いつも,年が明けたころには焦り始めるのだが,今年はe-taxスマホ連携や控除証明連携が加わったということで,2/15を過ぎてから準備を始めたのだが,この連携の設定が結構大変だった。ということで,今日3/1現在,まだ申告には至っていない。こんなブログを書いている前に申告しろ,と言われそうだが,とりあえず現状報告をすることにする。

 筆者は,何でもデジタル化することが利便性を著しく向上させると信じているので,e-tax申告も積極的に利用してきた。その前の段階の「住基カード住民基本台帳カード)」の時代から,パソコンでカードを読み取らせるカードリーダーを購入し,申告に使っていた。年に1回,確定申告の時にしか使用しないのに1万円もするカードリーダーを買うのもバカらしいと思ったのだが,何しろ指定のリーダーしか使えないというので,わざわざ電気量販店まで行って買ったのである。当時,まだAmazonはなかったのではないかと思う。ドライバーのダウンロードなどをしなければならず,結構面倒だったことを思い出す。これは誰も使わないんじゃないかと危惧したものである。実際,カードリーダーを購入した年はうまく使いこなせず,確定申告書をプリントして郵送した記憶がある。

 住基カードからマイナンバーカードに切り替わった後,カードの認識に同じカードリーダーが使えるとわかったが,何しろ10年以上前に購入したカードリーダーである。パソコンも3台目に切り替わっている。果たして使えるのか疑心暗鬼だったが,何とか問題なく使えていてホッとしている。

 2021年2月の申告でも使えたのかもしれないが,2022年の申告では,カードリーダーではなくスマホ連携で手続きをすることを実験してみようと考えた。スマホQRカードを読み取った後,マイナンバーカードをスマホNFC機能で認識させて認証を進めるという方法である。テレビでも「簡単スマホ申告」などと宣伝しているので,こちらの方が簡単だろう,と高を括っていたのである。

 ところがいざスマホ連携を始めて,とんでもないことが分かった。まずスマホのカメラでQRコードを読み取らせる。するとメールが送られてくる。メールアプリでそのメールを開き,認証URLをクリックすると,次にマイナンバーカード読み取りが指示される。マイナンバーカードをスマホNFCマークに重ねて認識させ,そこから3秒ぐらいカードを動かないようにキープするとようやく認証が行われる。そこでパスワードを入力すると,この認証確認がまたメールで送信されるので,そのメールの認証URLをクリックして,ようやく手続きが1つ進む。

 カメラ操作,メール操作,カード認識操作,パスワードの入力,メール操作,という手順を,スマホだけで進める必要がある。スマホをケースに入れている場合,NFCでの認識に手間取ることがあるので,ケースから外す必要もあった。またNFCのカード認識位置がかなり微妙で,少しずれても認識が始まらなかったり,認識が始まってから少しでも動かすと認識エラーが起こったりした。

 さらに2022年からは保険会社や投資会社などとマイナポータル連携による申告書の自動入力対象が拡大したということで,これも連携手続きをしてみることにした。

 ところが,生命保険,損害保険(火災,地震)など,当然のことながら複数の企業に関わっているのだが,その各社とのリンクをいちいち作らなければならない。リンクを作るたびに,マイナンバーカードを読み取らせ,パスワードを入れて認識させ,証券番号を入れてこちらの登録情報を各社に送信すれば,それで手続き完了かと思いきや,企業側での本登録がなければ控除証明書の電子発行ができず,この手続に2~5営業日かかる,とのことがわかった。おまけに,企業によって登録までの日数が異なるうえ,登録完了メールが届いてから24時間以内に手続きをしないと連携の申し込みが失効してしまう。

 筆者の場合は誤って金曜日の夕方に手続きをしたので,手続き完了は翌週になるとのんびり構えていたのだが,1社はなんとその日の17時30分に登録手続きが完了したという連絡が入っていた。気がついたのが月曜日で,すでに24時間を過ぎており,手続きが無効になっていた。

 この各社との連携手続きのために,マイナンバーカードの読み取りには,PCに接続したカードリーダーを使用した。1社ごとに2回ずつカードの認識とパスワードの入力が必要だったが,カードリーダーの場合はカードを差し込んだままで認識され,パスワード入力もPCのキーボードでできる。メールの確認,URLのクリックもPC操作でできた。マイナンバーカードの認識は非常に楽ちんだった。

 家族は,マイナンバーカードの申し込みは済んでいるが,まだ市役所に出向いて取得をしていない。コロナ禍だが市役所の窓口には人が結構集まっている。でかけるのもおっくうだという。実際,発行手続きの際も,本人確認,カードへの書き込み,端末でのパスワードの設定など,手続きだけで10分はかかったと思うし,順番待ちで20分もかかった。本人確認といっても,対面で係の人が目で確認するだけなので,申し込みに使った写真と同じであると完全に照合はできないのではないかと思われる。スマホで簡単に撮影した顔写真データで申し込める簡易な方法が提供されたにも関わらず,そのあとの手続きがアナログなので,普及がまだ半分ぐらいではないか。10年後にはまた同じことをしなければならないのかと考えると,正直ぞっとする。

 年金手帳でも記載漏れなどのさまざまなトラブルが起きている。マイナンバーカード発行においても,絶対トラブルがないとは言えない。ならばさっさと郵送してしまえばいいのではないかと思うのである。

 さて,申告期日までにうまく連携ができるのか,今週に賭けてみる必要がある。