jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

ついにギリシャ神話を引き出すとは--発案は研究者なのか,それともマスコミの悪ノリか

新型コロナウイルスのオミクロン変異株の亜種が次々に現れている。「BA.1」「BA.4」「BA.5」と派生した後は,「BQ1.1」「XBB」が確認され,日本でも患者が発見されている。

 この新しい亜種について,ギリシャ神話に登場する冥界の番犬「ケルベロス」に例えられた「BQ1.1」と、上半身がワシで下半身がライオンという伝説上の生き物「グリフォン」に例えられた「XBB」。そして,名前が先行してしまった変異株「バジリスク」。

 もともと,ギリシャ文字のアルファベットから順に変異株を呼んでいた ラムダ株が登録。どこまで変わる新型コロナウイルスの変異型【7/9追記・修正】【9/2ミュー株追加】【11/27オミクロン株情報追加】 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/6/25の一覧表を参照。

 現在はオミクロン変異株で,その亜種が次々と出ている状況である。デルタ株は,症状が肺で現れやすく,重症化率が高く,死亡率も高かった。一方,オミクロン株は上気道で症状が現れ,重症化リスクが比較的低い。ワクチンの効き具合も,オミクロン株の方が重症化リスクをさらに下げやすい。ただし,いったん重症化すると,死亡リスクは必ずしも低くはない。現在でも,毎日40人以上の方が亡くなっている。

 デルタ株は,感染症の二類相当で感染症専門病棟での隔離が必要だった。これに対してオミクロン株は,インフルエンザに近い症状で,早期の対応で重症化リスクを減らすことができた。インフルエンザと同じ五類相当にすべきだと,何度も書いた。そして,オミクロン株による感染症を「COVID-21」と呼んで,一般医院でも診断ができるようにすべきだと書いた。

 そのオミクロン株の中での,亜種変異が続いている。ここにギリシャ神話の神の名前を次々に出すという対応は,いったいどういうことだろうか。今後もまだまだ変異は続くことが予想される現在,安易なネーミングは無駄な心配を増加させるのではないか。また,数が足りなくなって,ドタバタするのではないか。

 ギリシャ語のアルファベットでも,デルタやラムダなど,企業名になっている文字もある。したがって,英語のアルファベット読みにすべきと書いた。 COVID-19コロナウイルスの呼び方の再考を提案--英語のアルファベットが無難 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/9/2。

 せっかく,オミクロン株の亜種がBA,BQなどの英語アルファベットと数字の組み合わせで進められたのに,突然のギリシャ神話の神名の登場に,これは研究者側,あるいはマスコミ側の悪ノリなのではないかと,疑っている。

 またそれを,おもしろおかしく報道する側もおかしいと思う。