jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

オミクロン株を「SARS-CoV-3」とする提案--潜伏期間2日,上気道での増殖で五類相当に(あくまでも素人の勘ですが・・・)

オミクロン株「潜伏期間が2日」沖縄の専門家が語る新変異株の特徴 - ライブドアニュース 2022/1/21 というニュースがあった。日本で最初に大規模感染拡大があった沖縄の琉球大学の研究発表である。感染から発症までの潜伏期間が2日と短いという。これまでの変異株は5~6日,長くて14日もあった。

 オミクロン株は,基準株からのスパイクタンパク質の変異の数が32と,それまでの変異株より圧倒的に多い (SARSコロナウイルス2-オミクロン株 - Wikipedia)。最初にこの情報を聞いたときに,これまでの主流となっていたデルタ株の変異が13である (SARSコロナウイルス2-デルタ株 - Wikipedia)。

 以下は,まったく素人的な発想である。

 コロナウイルスの感染ルートは,咳やくしゃみによる唾液飛沫や,会話時のマイクロ飛沫,そして指から粘膜への接触感染である。これはインフルエンザを含むこれまでのウイルスによる感染症と基本的に同じである。

 感染後,人体に入り込むのに,スパイクタンパク質が関係する。口や鼻から入ったウイルスは,まず上気道の粘膜に着くはずである。そこで増殖して咳やくしゃみを引き起こし,次の人体への感染を拡大する。これがインフルエンザや普通の風邪のウイルスによる感染パターンである。

 一方,オミクロン株以前の変異株は,上気道粘膜での増殖をせず,さらに奥の肺に届いたところで増殖する。この性質によって,感染から発症までの日数が多くかかる。

 オミクロン株においても,肺まで入って増殖を始めるとデルタ株などと同様,肺炎などの重症化のリスクがある。関連するスパイクタンパク質は持っているからである。しかし,上気道粘膜で増殖し,2日で発症することで発見が早まり,重症化リスクを下げる治療薬の処方も可能になる。感染から5日を過ぎるとリスク低下の効果がなくなるというのも,肺での増殖という重症化リスクを引き起こしてしまうからと考えられる。

 オミクロン株で加わった新しい変異により,上気道での人体侵入と増殖が起き,症状を軽めにすることで人の行動制限をなくし,より広く早く拡散させるという,これまでのインフルエンザウイルスと同じような作戦を取ったことになる。若い人に感染拡大が多いという現在の傾向も,インフルエンザに似ている。

 インフルエンザにもA型、B型、C型があり,それぞれ亜種がある。流行が大きいのは,A/H3N2(香港型)と、A/H1N1(ソ連型),B型の3種だという(https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/file/dl/File01.pdf)。オミクロン株も,インフルエンザでいう型の違いほどの差があるような気がする。いわゆる新型コロナウイルスが「SARS-CoV-2」と命名されたのは,同じコロナウイルスSARSウイルスに似ているからだが,オミクロン株はさらに「SARS-CoV-3」としてもいいのではないかと考える。引き起こされる病名も,デルタ株まではCOVID-19,オミクロン株はCOVID-21としてもいいのではないか 第6波におけるオミクロン株の日本の短期決戦は勝ちか負けか--「COVID-21」として5類感染症に指定して家庭での治療比重を上げて抑え込め - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/10。さらに分かりやすく,「コロナウイルス・D(デルタ)型(二類)」「コロナウイルス・O(オミクロン)型(五類)」としてはどうだろうか。

 これによって,「SARS-CoV-2」(デルタ株まで)は二類感染症,「SARS-CoV-3」(オミクロン株)はインフルエンザと同様,五類感染症と対応を分けることができる。

 インフルエンザは現在,早期発見と特効薬,そして5日~7日の自宅療養で対応している。感染が拡大すると学級閉鎖や学校閉鎖になるケースもあるし,インフルエンザによって亡くなる方も,年間で3500人はいる。おそらく,肺炎を発症し,重症化して亡くなるケースだと思われる。

 オミクロン株においても現在,軽い症状でも検査を受けて判断できる体制がようやくできてきた。重症化を防ぐためのワクチン接種を前提にすれば,早期に発見し,治療薬による重症化リスクの低減,感染拡大がなくなるまでの約1週間を自宅療養とすれば,インフルエンザ並みの体制で感染拡大を収束させられるのではないかという期待がある。

 五類にすると,診察費の3割負担が出て混乱する,という反対意見はある。しかしそれは,感染症分類を厳密に守ろうとするから生じる議論である。同じ五類の中でも,インフルエンザと診断されれば3割自己負担,オミクロン株と診断されれば全額無償,と切り分ければ済む話である。いずれ,オミクロン株に特効薬が開発された段階で,インフルエンザ同様の自己負担の体制を作ればいい。

 筆者の家族のCOCOAアプリによる濃厚接触者アラートには正直,戦々恐々の1日だった 一般クリニックもPCR検査の最前線に--完全防護服での対応にショックと感謝 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/21。生活の関係で2回目のワクチン接種ができていなかったこともある。家族の中にワクチン未接種者もおり,筆者も接種から6ヶ月が経過し,ワクチンの効果が下がっていると思えることもある。検査に当たった医師や看護師が完全防護服だったことも紹介したが,オミクロン株への切り替えが8割を越えつつある現在,五類指定として一般医療機関による普通の医療体制に戻しても大丈夫なように思える。

 今後もまた新しい変異株が出てくることが想像される。次は,上気道と肺の双方で一気に増殖し,また致死率の高い変異株になることも予想される。オミクロン株の段階で「共生」状態を維持できるような,発想の転換を政府には求めたいところである。