jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

専門職の肩書で批判ばかりする大学教授,医者,弁護士,ジャーナリスト--生死と24時間向き合っている医療現場のことを考えよ

新型コロナウイルスに対する政府・自治体・専門部会の判断に対して,さまざまな批判が行われている。いずれも批判であり,「否定するだけ」であり,「後出しジャンケン」である。何も建設的な提案がない,というのは以前から指摘しているとおりである。

 芸能人,タレント,お笑い芸人によるワイドショーでの素人コメントが一番迷惑なのだが,次に厄介なのが専門職によるコメントである。大学教授,町医者,弁護士,そしてジャーナリストである。

 テレビの場合,取材時間が15分だったとして,コメントとして使うのはそのうち30秒分ぐらい。本来だと,専門家らしい核心的なコメントが語られ,30秒の間にその核心の言葉が伝えられるはずである。しかし,実際番組で放映されるのは,正直言って素人でもコメントできるような内容ばかりである。つまり,専門家といえども,問題解決につながるような提案をするのは困難なのである。逆に,自分の立場を守ろうとすれば,不確定な情報を出すわけにはいかないということである。

 方針を決めるのは大変である。いろいろな人の意見を聞いて調整し,決断をしなければならない。決断したら責任を取らなければならない。

 岸田文雄首相のいいところの1つは,決断が早いことと,その決定に執着しないことである。「人の話を聞く」という態度を前面に押し出していることも好感が持たれている理由である。

 しかし,人の話を聞いてばかりでは決断が遅くなる。まず自分がベストと思った政策を発表する。そして巻き起こるさまざまな意見や批判を聞き,ベターな政策に方向修正する。

 筆者は岸田首相のこういうところは評価している。ことわざでいう「過ちては改むるに憚ることなかれ」である。「朝令暮改」と揶揄する人もいるが,まず決断するところから始めているところは素晴らしいと思っている。

 今日も,コロナ対策は間違いだらけ,と指摘する町医者の記事が掲載されていた。デルタ株の時期にすら,旅行などの人流抑制をせずに,経済を守るべきだ,という主張であり,オミクロン株の段階では弱毒化したと明言して,政府や専門部会の対策について全面的な否定をしている。

 当然,ロックダウンや人流抑制をすれば,経済が停滞するのは初めからわかっている。実施期間を限定するなどの強弱を付けるなどの提案をきちんとすべきである。筆者は新型コロナウイルスの第1波の段階で提案している 2週間の完全封鎖でケリをつける!! - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/5/2。いかにして経済への影響を最小限にするかとの両睨みが必要である。緊急事態宣言によって経済が止まったから宣言は間違いだった,というのはおかしな理屈である。

 町医者にとって,COVID-19は「関係のない話」である。いや逆に,一般の病気やケガの患者が医院に来なくなることで,「営業妨害」されたと思っている側である。コロナ指定病棟で,日々24時間,生死をかけた治療が行われている医療現場とはまったく異なる平和な世界にいて,コメントや文句を言っているのは,お門違いだと思うのである。ただ「医者」というだけでコメントしないでもらいたい。かえって迷惑だと感じる。

 もっとも,政府・自治体・専門部会側の政策にも問題があることは確かである。いったん決めた政策の見直しをしない。現在,適用都道府県をどんどん増やしている蔓延防止等重点措置も,1年前と内容はまったく同じで,飲食店や観光業に負担のかかる措置になっている。オミクロン株に合わせた対策になっていない 新・重点措置の提案--移動する人のPCR検査を職場,公共交通機関全体で実施し,飲食店は通常営業で経済を止めない政策を - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/18。

 デルタ株の第5波では,病院でも在宅でも多くの死者を出す非常事態だった。オミクロン株の第6波では,感染確認者数の急激な増加によって検査体制が間に合わなくなってきた。前者は対策を変えなかったが,後者では「濃厚接触者で症状のある人は検査なしで感染者として自宅療養・観察とする」という具合に対応を変更した。これは正しい措置だと考える。

 筆者の提案は,オミクロン株を「SARS-CoV-3」とする提案--潜伏期間2日,上気道での増殖で五類相当に(あくまでも素人の勘ですが・・・) - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/22 に示している。法律も変えなければならないなら,名前を変えて法律に合わせるようにするという提案である。

 逆に,オミクロン株が五類に変更になったら,この町医者はどう対応するのだろうか。自己負担3割を堂々と請求して診察費を稼ぐ一方,ノーガードで診療をするのだろうか。それで自分は感染を受けない,また感染して発症しても防護服を着ずに診療を続けるのだろうか。自分の診療所で感染者を出さない,感染を拡大させない,という自信があるのだろうか。

 一般クリニックもPCR検査の最前線に--完全防護服での対応にショックと感謝 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/21。筆者宅メンバーのかかりつけ医は,完全防護服で筆者家族の検査をされた。医師も看護師も,自分が感染罹患したら患者さんに迷惑がかかるという使命感を感じた。この医院にかかりつけになって良かったと思っている。

 テレビで感染症専門医として登場する医者が,実は高額の検査でかなり稼いだという噂もある。第五類指定になったらもっと忙しくなるのだろう。2022/1/25時点で,日本でのCOVID-19で亡くなられた方は1万8527人。昨日1日で17人の方が亡くなった。しばらく死亡ゼロの日があっただけに,一気に増えているという印象がある。インフルエンザでも年間3500人が亡くなる。死亡がほぼゼロの普通の風邪とは,明らかに異なるのである。医者という肩書でいい加減な発言をするのは,東大という肩書で日本の成長のためにならない仕事で稼いでいるクイズ王などと同様,不要であり,有害であると,一般人は思うのである。

 同じ意味で,政治家は肩書がないタレントである。暴言,失言,収賄,ハラスメントなど,何でもありである。政策提案をきちんと出して,それを議論して,国民のために働いてこそ,税金から高い給与を支払ってもらう価値があるというものである。