jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

観光地での携帯電話回線が輻輳してつながらない現象--アンテナは立つが送受信できない状態が関西万博以外でも経験

鉄道で人身事故などの不通が起きると,足止めを食らった人々は勤め先や家に連絡を取ろうとする。かつては公衆電話に並んで電話を掛けていたが,21世紀の現在はほぼ全員が携帯電話で連絡を取る。音声通話をする人もあれば,メッセージアプリを使う人もいる。さらに状況を確認しようとWebブラウザーを起動する人もいる。

 ところが近年は,事故状況をYoutubeなどで実況中継して配信する人も多くなった。こうしたこともあって,回線容量は一気に満杯になってつながりにくくなる現象,つまり輻輳(ふくそう)が発生する。

 地震など大きな災害が起きたときは,回線のインフラが破壊されて通信ができなくなるほかに,上記と同じような連絡,情報収集,そして情報配信によって回線が逼迫する。つながらない相手につなごうとして電話を掛け続けるだけで,回線を占有してしまう。このために,通信容量の少ないテキストメッセージで安否確認ができる伝言システムも用意されている。こうしたシステムは積極的に利用することで,回線容量を圧迫しないように利用者も協力をすべきだと思う。確かに現地のリアルな状況が動画で配信されれば情報としての価値は高い。しかしこれによって重大な通信障害を引き起こしてはならない。

 ところが,これと同じような現象が観光地でも起きているようなのである。

 典型的な事例が,2025/4/13に開幕した関西万博の初日だった。パビリオンの見学をあらかじめ予約していたにも関わらず,当日の会場で通信が輻輳したために通信ができず,登録した二次元コードを表示できなかったり,会場の案内マップがダウンロードできないなどの通信障害が発生した。

 同様のことが,休日の国営ひたち海浜公園でも起きた。スマホの通信のアンテナは2本~3本は立っているのに,回線につながらないのである。

 当日,現地で2つのグループに分かれて行動していたのだが,お互いの現在地のやり取りをLINEで取り合うはずだった。しかし通信が輻輳していたためか,サーバーとのやり取りができなかったのである。位置情報はGPSで検出できるが,その位置を表示するための地図データはオンライン接続していなければ表示できない。あらゆる意味で連絡が取れなくなったのである。

 関西万博では,二次元コードの表示が必要なゲート付近にWi-Fiルーターを追加設置することで回線された。

 同様に,ひたち国立公園でも通信ができないという状況が発生した。観光地なので,回線はそれなりに太いものを契約していると思われる。しかし適切な対応は取られていなかったと思う。

 ほぼ1日中がインターネットやクラウドに接続され,そこからまずベースとなる情報がダウンロードされてから,本番の仕事が始まる。ところが自分の位置を示すマップ情報がつながらない。ここまでリアルタイムにインターネット(クラウド)につながっていないと,何もできない状態を初めて体験できた。

 観光地だとエリアも広いので,回線を太くしたり,別途Wi-Fiを入口施設や地域の拠点に設置するなどの対策も求められる。かつて不要だった通信インフラの整備を企業努力で実施する必要がある。公的な補助は受けられない。

 関西万博なら期間限定で追加の基地局を加えたりできるだろう。しかし,地方の園などでは通信インフラまでの投資はできないかもしれない。

 結局,マップは別途,マップをダウンロードしていた複数のアプリで利用できた。しかし拡大表示しても情報が増えることはなく,オンラインマップからは程遠かった。

 やはり,災害時はメッセージのみに限定した使い方をするように,キャリアはユーザーに対して徹底的に主張すべきだと考える。

 かつては迷子センターが設けられ,親をアナウンスで呼び出すケースも多かったが,昨今はトンと聞かない。スマホ全盛を感じる。それだけに,通信が輻輳する事態は,インフラ側がもっと投資すべきことなのかもしれないと思った次第である。