オーツ麦というと,牛乳でお粥状にしたオートミールというイメージがあって,ずっと敬遠していた。最近流行りのブランには,オーツ麦が入っている。筆者が食べてきたシリアルは,コーンフレークが中心なので,ドライフルーツやレーズンの入った甘酸っぱいオールブランは味の好みからいうとちょっと避けてきていた。
NHKの朝イチでオーツ麦をお米のご飯のように食べる方法について紹介されていたのを見たのを機に,いろいろ毎日のように試している。
まずオーツ麦をご飯のように食べる方法。オーツ麦50gに水30gを加えて混ぜ,電子レンジで600W1分加熱。箸で軽くかき混ぜると粘りのあるご飯のような食感のものができる。本来は粒の大きなものと細かいものを2層に入れてから水を加えて加熱した方がご飯の食感に近くなるらしいが,手元には少し細かくなったオーツ麦しかなかったので,ちょっと粘りの強いご飯のようになってしまうが,味も癖がなく,主食としても問題なさそうに思えた。
次にオーツ麦をパイ皿のような平らなガラス容器に入れ,水を加えてかき混ぜてオーブン加熱し,薄いピザ生地のようにしてみた。上半分はサクサク,下半分はもっちりとしたパンのようなピザのようなものができた。まあまあかな,という気がした。
これって,パンになるんじゃないと思ってWebを検索したら,結構多くの人がオーツ麦パンを作っていることがわかった。水と卵を加えて丸めてオーブンで焼く方法や,ヨーグルトを加えて型に入れてオーブンで焼く方法などが紹介されていた。
とりあえず,水とベーキングパウダーを少し加え,砂糖少々,塩少々を加え,オーブンで焼いてみた。180度で30分。ふっくらした感じはないが,しっかりした弾力のあるパンができた。100gのオーツ麦で4個の丸いパンができた。しっかりした歯ごたえのため,2個で十分な感じだった。卵を入れた方がいいかもしれない,と思った。
ここまで実験してきてなるほどと思ったのは,市販のオーツ麦は,穀皮を取ったあとローラーで平らに潰し,加熱ローストしているため,コーンフレークと同じようにそのまま食べることができる。水分を加えて加熱しても,短時間で調理できる。つまり,これは非常食としても優れている。通常,ご飯1食分の生米は150gある。しかし,オーツ麦だと50gで1食分である。重さ1/3で水なしでも食べられ,加熱するにしてもご飯だと50分ぐらいはかかるところ,オーツ麦だと1分で十分食べられる。
ならば,玄米ブランもローラーで平らにつぶして加熱ローストしているので,そのまま食べることができる。試しに少し水を加えてから電子レンジで30秒加熱してみた。粒感がなくなり,ご飯の食感よりはベタベタした感じだが,悪くはないと思う。
さて次は,オーツ麦の粒の大きいタイプを入手することと,卵を入れてパンを焼いてみることを試してみたい。全体として,糖質が少なく,水溶性,非水溶性の繊維質がいずれも多いのがオーツ麦の特徴である。ちなみに米150g,オーツ麦50gとして比較すると,価格はほぼ同等と思われる。