jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

テレビ広告の堕落--ボディービルも旧アニメ使用も許せない

筆者は、子どもの頃から小柄で力も弱く、運動系は基本的に何も伸びなかった。器械体操は比較的頑張った方だが、体操部の友人の演技を見て、そのレベルの違いにがく然とした。それ以来、走るのもジョギング程度、後はストレッチを少々というぐらいで、結局は何の取り柄のない大人になってしまった。唯一、家族の中で固い瓶の蓋を開けられるという特技があるに過ぎない。

   さて、世の中で筋肉体操なるものが某大学教員によって広まったものだから、やたらと男性の筋肉映像が増えているように思う。営業マンが足で稼ぐことを「ヒラメ筋」で表現したCM は面白かったが、その後はボディービルそのものを素材にしたCM がやたらに増えた。筋肉自慢の芸人がそれを披露するのはまだしも、とうとう、ボディービルダーをズラリと並べたCM が登場し、正直言って気持ち悪くなった。

   ボディービルは多様な趣味の1つであり、これを万人が見るテレビに出すものではないと考える。女性のボディービルダーもいるが、結局は力を相手に示し自分の優位を示すというオスの縄張り争い以上のものを感じない。自己満足、ナルシズムの極地だが、自分のなかだけで留まらず、それに続く性的な行為を連想させる。

   ボディーシャンプーのCM でも筋肉隆隆の俳優が気持ち良さそうにシャワーを浴びる姿は、決して心地よいものではない。これも、シャワーのあとの行為を連想させる。

   男性の肌露出が唯一許されるのは水泳である。これも水という衣装をまとっているので許される気がする。ボールドヘッドも社会的居場所ができたように、多くの芸人が丸苅りで登場しているが、ほぼすべて筆者は否定的である。かつて、暴力団の象徴でもあったからだ。

   男性の肌露出は女性の肌露出と同様に、それに引き続く行為を連想させるからである。美人コンテストが無くなり、オーディションの水着審査が無くなったのもその1つの進化だと思う。逆にビジュアルの多様なタレントがゴロゴロと登場してきたのには、参ってしまう。

    CM での旧アニメや映画の名作のパロディー化も、許しがたいものがある。子供のメルヘンの世界が学習塾のCM に使われたのはショック以外のなにものでもなかった。名優とお笑い芸人の掛け合い合成の食品CM も、その企画者や出演者の常識の無さに呆れた。

   テレビがマスメディアとしての自主規制、自主理念を捨てているように思う。番組も含めて、テレビメディアの崩壊であると指摘したい。