これまで車載用スマホホルダーについて,何度かレポートしてきた。最終的には,クルマのダッシュボードにスマホ用のくぼみを標準で備える提案--後付けのスマホホルダーは不安定 - jeyseni's diary (2025/5/20)というのが,究極の提案だった。何しろ,粘着式は取り外しが効かないので自車のみ,吸着式はガラス面のような平滑面が必要だが車内には使える面がほとんどない(フロントガラスが理想だが違法)。マグネット式といってもスマホ側がMagSafe対応になるだけで,本体側は固定式か吸着式になる。電動による真空ポンプ式という製品もあるのだが,頻繁にポンプが作動してうるさいなど,あまり評判は良くない。
たまたまクリップ式というスマホホルダーを見つけて,あまり考えずに購入してみたところ,バネの力が強すぎてボンネットを挟めない。ほかにドリンクホルダーや灰皿,サンバイザーなど挟んで固定できるところは数ヵ所あるが,思い描いた位置に取り付けることができなかった。
さてよく考えてみると,いずれの方法を使おうが,スマホホルダーは「クルマに後付け」することが前提になっており,標準の取り付け場所がないことに気づく。
ところが,近年の新車には,「USB電源コネクター」が標準装備されるようになっている。需要が激減していると思われるシガーソケットと並列,あるいは取って代わって装備されている。それならスマホ用の置き場所も標準装備してもいいだろう。
ただ,物理的に置くだけならすでに標準で付いている小物入れで十分だが,ディスプレイを見たり,タッチ操作したりするためには,適切な場所と大きさ,固定角度が必要になる。現在のスマホホルダーが,さまざまな軸を加えて自由度を上げた結果,かえってアームが長くなって画面操作が不安定になったりしている。
かつてのクルマはDIN規格のスロットを1つないし2つ標準装備していた。1つの場合はカーラジオ,2つの場合はカーラジオと小物入れ,といった使い方だった。
ところが,いまは2DINのスペースにカーナビの画面がドンと収まっている。そのカーナビに,ラジオ機能やテレビ機能も追加されているから,もはや画面固定式でも問題ないという考え方のようである。しかしそうなると,出来合いの標準カーナビにスペースを占拠された形になり,自由度がない。
そこで提案は,DINスロット3つ分をクルマの設計時にあらかじめ用意してもらうことである。すると2DINはカーナビに使ったとしても,もう1スロット残っている。標準ではここを小物入れとして提供すればいい。
この1DINの使い方として,たとえばアマチュア無線機を入れたり,かつてのCD/DVDドライブを取り付けて音楽再生してもいいだろう。そして,1DINサイズのディスプレイオーディオを取り付けて,ナビとダブルで使うという手もある。
筆者としては,この1DINのスペースに小型テーブルを出し入れできるようにし,そこにスマホを置いて使用できるようにしたいと考えている。テーブルは固定式でもいいだろう。場合によっては,ドリンクホルダーとスマホ縦置きのトレーを作ってもいい。
テーブルの表面を平滑な素材にしておけば,吸盤式スマホホルダーも使えるし,クリップ式も使える。さらに,MagSafe対応のテーブルであれば,iPhoneユーザーも使いやすいだろう。
そもそも初期のカーナビはダッシュボード上にディスプレイを立てて固定するタイプがほとんどだった。筆者は運転の視界が妨げられると思ったので,このタイプには手を出さなかった。現在使用している1DINサイズのインダッシュ式DVDカーナビは,ダッシュボード上にわずかに1cmほど出るだけで視界を妨げない。また使わないときはダッシュボードの中に格納できる。当時はすでにHDD方式が主流だったが,インダッシュにこだわってあえてDVD方式を選択したほどだった。今でも気に入っている。2DIN全体をナビに占領されている今の主流方式には抵抗がある。まして,DINサイズ超えの大型フローティングモニターは3ナンバー車なら適するだろうが,5ナンバー車や軽自動車には向かないと思う。
1DINスロットが追加されただけで,これだけ自由度が増えると思うのである。世の中には,わざわざ自分で加工して3DIN化をしているクルマユーザーもいる。自動車メーカーもぜひ標準化に取り組んでほしい。とりあえず,小物入れを1個加えるだけのコストで済むからである。