jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

スマホホルダーをフロントガラスに取り付けたい--しかしこれは道路運送車両の保安基準の違反になる

スマホホルダーのマグネット式は嫌いなので,物理的に固定する方法を引き続き模索中 - jeyseni's diary (2025/7/3)と書いたあとも,引き続きトライアルを続けている。

 個人のクルマなら粘着テープで完全固定もできるが,レンタカーやカーシェアのクルマで一時的に使用したい場合,どこにどう取り付けるかが問題になる。

 しかし,本当に取り付ける場所がないと思うのである。基本的にダッシュボードの上にしか取り付けられないが,ダッシュボードの面は曲面を描いているうえ,表面は梨地加工で微細な凸凹が付いている。しかもダッシュボードの素材は,軟質ウレタンフォームが多い。この素材はいわばスポンジである。微細な気泡の塊である。残念ながら,手軽に取り付けられる吸盤タイプのスマホホルダーは,時間が経つと吸着力が落ち,外れてしまう。吸盤部分に粘着性を持たせたゲルタイプも,実はあまり効果はない。

 最近,吸盤式で内部に電動空気ポンプを内蔵したタイプも登場している。吸盤による吸着力が落ちてくると電動ポンプを駆動して吸着力を回復するようにできている。しかし,ユーザーレポートを見ると,頻繁にポンプが作動して結構うるさい,といったコメントが見られる。また電源も別途確保する必要がある。

 吸盤で確実に吸着するには,吸着面が固くて完全に滑らかで空気が通らない素材である必要がある。いろいろ考えると,ガラスか硬質プラスチック,金属板という選択肢になってしまう。しかし,スマホホルダーに取り付けるスマホ自身も200g程度の重さがあるうえ,クルマの振動やハンドル操作による左右の加速度に耐えられるだけの固定が必要になる。

 試しに15cm角程度のアクリル板を使ってみたが,スマホホルダーとアクリル板は外れないがアクリル板を固定する方法が見つからない。

 本当なら,目の前にあるフロントガラスに吸盤固定すれば,確実にスマホを支持できることも,実験して確認した。かなりの凹凸のある道路や急カーブ,そしてほぼ丸1日,スマホの取り付け・取り外しを繰り返しても,スマホホルダーはフロントガラスにガッチリと吸着していた。最後に外すのに難儀したぐらいである。

 しかし,フロントガラスへ取り付けが可能なモノは,道路運送車両の保安基準で以下の4種に限定されている。バックミラー,車検証のシール,ドライブレコーダー,ETCアンテナ。ここにはスマホホルダーは含まれない。またこの4種についても,上から20%,下から15cm以内と規定されているほか,視界を遮ると判断された場合は違反の対象となる。

 結局は,エアコン吹き出し口に引っ掛けるか,ドリンクホルダーに差し込んでその上に載せる形が推奨される。しかし,エアコンの吹き出し口は,暑さや寒さによってルーバーの方向を変えたいことも多く,またルーバー自身が細くて強度に問題があり,大画面のスマホを取り付けるのには向いていないように思う。特に,ただルーバーに挟み込むだけのタイプは,ほとんど役に立たないと思える。

 ドリンクホルダに固定するタブレットホルダを購入--想定外の使い方だったが,画面が安定するのがポイント - jeyseni's diary (2023/12/11)で導入したドリンクホルダーでの取り付けが,吸盤式以外では一番安定しているし,筆者のクルマでは現在もこの方式で不自由なく使っている。しかし,このタイプのスマホホルダーはほとんど見かけない。それまで,あるいはその後にせっかく購入した吸盤式のスマホホルダーがいくつも手元にあるので,何とか生かす方法をとトライを続けているのである。

 現在の新車は,ほとんどがダッシュボードのセンターにカーナビをほぼ標準で組み込んで販売している。かつて,カーナビシステムがオプションだったころ,ダッシュボードに組み込むにはカーステレオなどを外して2DINサイズのカーナビを組み込むか,ダッシュボード上に貼り付けるしかなかった。当時のカーナビは画面サイズが7インチぐらいだが,大型液晶パネルを使っていることもあり,かなりの重量があった。そこで,ダッシュボードへの貼り付け方にしても,手のひらを広げたような多方向に粘着固定できるようなシールが必要だった。とてもレンタカーなどでは使っていいものではなかった。

 せっかく吸盤式や粘着式のスマホホルダーを買われた人へのアドバイスとしては,ドリンクホルダーにピッタリ入る硬質プラスチック製のコップを買ってドリンクホルダーに固定したままにし,そのコップの底にスマホホルダーを吸着ないし粘着して固定してしまう方法を考えることである。残念ながら,レンタカーやカーシェアの対象車のドリンクホルダーがすべて同じサイズではないので,幅広のゴムシートも用意しておき,プラスチック製コップに巻き付けて隙間を埋めて固定するような工夫は必要だと思われる。

 プラスチック製コップもいろいろなサイズがあるし,取っ手を切り落とす必要があるかもしれない。ほかにも,円筒状のアクリルを利用する方法や,空き缶を使う方法も考えられる。ペットボトルの底側にスマホホルダを吸着させて,ペットボトルを適切な長さで切って使うという方法も考えられる。また100円ショップで売られている底上げ可能なドリンクホルダーを利用することもアイディア次第だと思う。

【追記】いろいろなコップを見て試してみたのだが,ドリンクホルダーにある程度きちんと固定しないとその上にスマホホルダーを取り付けても安定しないことが分かった。真っすぐな筒状の容器で底と蓋があり,適当な長さの入れ物として,「ロッテ キシリトールガム ファミリーボトル」がちょうど良さそうだった。ドリンクホルダーへの固定にはゴムシートは必要だが,工作も必要なく安上がりで作れそうである。