jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

信号待ちはするくせに

筆者は現在,関東圏に在住しているが,出身は関西圏である。関西,特に大阪は,歩行者のマナーが悪いと言われている。大阪人が気が短いのか,時間に厳しいのか,その象徴のように言われてきたのが,大阪駅前の交差点の歩行者信号のカウントダウン表示である。数字でカウントダウンされる歩行者信号はさすがにここだけではないかと思われるが,0秒まで待てる関西人はほとんどなく,数秒前から歩き始める。

 この歩行者信号のカウントダウン。三角矢印方式にはなったが,関西も含めて全国展開された。しかし,それとは関係なく,関東圏の人は歩行者信号を必ず守る。このことには40年も前から驚いていた。

 都会はともかく,周辺の交通量の少ない交差点でも,さらに路地が交差のような幅5mぐらいの道であっても,信号があればみんなそこで止まる。クルマが来なくても,また1台も見えなくても,“信号無視”をして渡る人はいない。

 「東京の人は,交通ルールは守るんだな」と感心すると同時に,「臨機応変という言葉を東京人は知らないのかな」と思ったりした。渡るのは自己責任でいいのではないかと思ったりした。自分が赤信号で横断歩道を渡った途端に実際に注意されたこともあってびっくりした。

 関西人の矜持としては,自己責任で赤信号は渡るが,子供たちや親子連れが近くにいるときは信号は必ず守る。大人がルール破りしては示しがつかないからだ。

 さて,新型コロナウイルスである。人との接触を極力減らそう,というのが今の作戦である。やむない外出時にはマスク着用,こまめな手洗い・アルコール消毒で,感染を広げない,家に持ち込まない,ということが現在できる最善の策である。

 しかし,いまだにマスクをしない人,平気で咳をする人が一部で残っている。交通ルールは守るが,咳・くしゃみエチケットは「ルールではない」として守らない。

 海外では,ロックダウンで外出禁止の「命令」が出ている。守らない場合は,罰金も課せられる。マスクなしでバスに乗ろうとして引きずり降ろされるというケースもあった。

 日本は,ロックダウンもなく,取り締まる法律も罰金もない。しかし,全国に拡大した「緊急事態宣言」は,今回は「発令」であり,「命令」である。信号待ちなどの交通ルールを守るのなら,緊急事態宣言の命令も守ってほしい。以前書いたように,日本では警察も軍隊も国民の行動を制限する力はない。

「交通ルールを守る」自分の理性を拡大して,「新型コロナウイルス撲滅のためのルールを守る」行動を取ってほしい。しかし,交通ルールを守らないやんちゃな若者や,おえらいさん,さらに重症化が最も懸念される頑固な高齢者は,やはりこのウイルス撲滅ルールも守らないのだろうか。