食糧危機や地球環境のカギを握る水草「アゾラ」とは? | TABI LABO。これはもう,この記事を読んでいただいた方がいいかと思われる。
牛,豚,羊などの肉類からタンパク質を取得するのが,肉食動物と人類である。その家畜は,牧草などの草以外にトウモロコシや米などの穀類を食べて育てる。肉1kgを作るのに穀類が20kgも必要なため,人類が食べる食糧が犠牲になっているとされる。
そこで,肉類を作るのを減らし,植物性タンパク質の代表である大豆を原料にした人工肉(大豆タンパク)が開発され,すでにハンバーガーなどに代替肉として使われ始めた。
しかし,それでもまだまだ増え続ける人類の食糧,タンパク源を確保する目的で,昆虫食が注目されている。ただ,昆虫の場合,タンパク源は肉ではなく内臓にあるため,寄生虫や病原菌が入り込まない環境で飼育しなければならないことと,飼育環境の管理に失敗すると大量の昆虫が世に放たれる危険がある。さらに,味,食感などが現代人の食糧に適さないのではないかという意見も多い。
一方,藻類は短期間に大量に生産しやすい。微細藻類としてのクロレラを先頭に,栄養源として摂取しやすいユーグリナ(ミドリムシ)の量産も始まっているのだが,サプリメントとしては使われているものの,食糧として役立っているという目立った実績には至っていない。植物性タンパク質を取得できるということで期待をしているのだが,設備費,管理費が結構かかり,適正な価格にできないからかもしれない。
一方,既存のワカメやコンブの仲間を大量に伐採し,これを煮詰めることで油分を抽出し,航空機燃料(saf=Sustainable aviation fuel)として量産し始めた海外企業もある。なんだか野蛮なやり方なのだが,生産も管理もしないので,原料費はゼロに近いからできることなのかもしれない。
アゾラの場合も,場所さえ確保できれば勝手に育つようなのだが,水草なのでカサも多い。栽培する面積も必要である。クロレラやユーグレナの大量生産のために,南国に広大な施設が作られているが,これを維持するのは大変だし,台風などの影響も受けやすい。水耕栽培なら,陸上の屋内施設で安定して量産する道もあるように思われる。
ただ,最終的には人類は「焼いた肉」に匹敵する満足度を確保する必要があるようである。満足を得るためには,金をいくらでも出せる人たちがいるからである。コメでも,よりおいしさを求めて品種改良がされているが,海外で陸稲として大量生産されるコメは,日本のコメの価格の1/10で生産できている。現在は家畜の飼料用が中心だが,品質向上で国産米に匹敵するようになれば,またモノの流れが変わってしまうかもしれない。実際,カリフォルニア州で栽培されている米は普通に炊飯器で炊けるウルチ米で,普通においしいことは40年前に留学していた筆者が体験済みである。現在の日本のコメがある理由で例年の5割増しの価格で流通していることが,農業保護という管理システムの横暴である。
こうした食糧確保の研究の進展と,飢餓の進展,そして地球環境破壊の進展,さらに人類の紛争の進展と,どれが先に進んでしまうのかによって,人類の未来のシナリオが変わるはずなのだが,すでにもう変えられないシナリオどおりに進んでしまっているのかもしれない。日本のリーダーのドタバタ劇,アメリカのリーダーの相手「口撃」,そして同じ人類の仲間を殺戮する戦争とそれを支える最新技術(ドローン,AI,GPS)。国連も無力,ローマ法王も無力,となると,あとは「食糧」と「エネルギー」を世界中にくまなく無償で供給できる仕組みを作った企業や国が説得力を持って地球の未来を導けると思える。水素エネルギー,陸上養殖,農業工場というノウハウを持つ日本が,今立たなければならないと改めて宣言したい。バーチャルに逃げ,人類の文化を破壊するAIに狂喜乱舞し,相場を動かして金儲けだけしている人々を,筆者はもはや同じ人間の仲間とは思いたくない(また話が脱線してしまった)。