懐中電灯といえば,筆者にとっては「豆電球+乾電池」というところからスタートしている。乾電池のコスパからすれば,単2乾電池×2本でちょうど手のひらで握って前を照らすのに適当な大きさのものをキャンプなどでは持ち歩いていた。単3乾電池(マンガン電池)ではあっという間に電池が消耗してしまうからだが,単2乾電池2本が入っているとそれなりに重たかった。豆電球の光をお椀状の反射板で前方に照射する。前方で直径1mぐらいの範囲が明るくなるだけで,周辺の状況が見えにくい。あちこち向けながら歩いたことを思い出す。
大人になって,「マグライト」という懐中電灯をプレゼントされた。アルミニウム製の細身のボディーで単3乾電池2本を使う。手に持った感触が冷やっとすると同時にズッシリした重みがある。特殊な超小型の豆電球を使い,光を集中できるので明るい。先端部分を回転させることで電源をオンオフさせ,さらに照射範囲を広げたり狭めたりできる。乾電池の格納部も含めて全体が防水仕様になっている。信頼の置ける懐中電灯だった。これはアメリカ製で,軍隊や警察,消防などの御用達となっている。日本に上陸したのが1984年だということで(MAG-LITE : HISTORY),筆者がプレゼントされたのもごく初期のモデルだったようだ。いまでも非常用に残してあるが,豆電球がやや特殊なので,手持ちの在庫分が終われば使わなくなるかと思われる。というのも,その後同社の製品ラインナップもLEDに切り替わってしまったからである。
LEDも最初は赤色か緑色の製品しかなかった。その後,青色LEDが発明され,さらに青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせて白色光LEDが一般化し,あらゆる光源としてLEDが使われるようになった。さらに大出力化が進み,まさかクルマのヘッドライトまでLEDになるとは夢にも思わなかった。
大出力の白色LEDを懐中電灯に組み込んで,100m先でも明るく照らすことができるといった製品も多数登場している。筆者も昔,単1乾電池8個を直列につないで,直径15cmぐらいの反射板を持つ豆電球式の懐中電灯を持っていたことがある。遠くを照らすのは面白いが,監視をするわけでもなく,ほとんど出番はなかった。
一方で,LED式の懐中電灯が100円ショップにどんどん登場してくるようになった。乾電池を使うもの,ボタン電池を使うもの,そしてリチウムイオン充電池式のものもどんどん登場してくる。特にボタン電池式だとピンポン玉ぐらいの大きさにまとめることができる。自転車の補助ライトや,首掛け式の懐中電灯など,いろいろな製品を購入して便利に使っている。
そんな中,昨今のブログで盛んに紹介されていたダイソーのCOBライトが気になっていた。COB(Chip on Board)というLED方式で,面で発光するらしい,ということだった。330円の製品がリチウムイオン充電式で,持ち運びや三脚への取り付けができるなどで高評価だったのだが,これまでの懐中電灯との違いが今一つわからなくて,あえて330円を出すまでもなくスルーしてきた。
今回,COBヘッドライトを110円で購入した。こちらは単4乾電池3本を使うタイプである。スイッチを押すと,強→弱→点滅という順に切り替わる。ただそれだけのライトである。
ところが驚いたのは,照射範囲の広さである。正面の幅3mぐらいの範囲に光が照射される。しかも面発光の特性で光にムラがない。頭に取り付けて左右に首を振っても,均一な光が広い範囲に照射される。これなら,暗い夜道や山道でも安心して歩ける。
クルマの中で落としたモノを探すときも,普通の懐中電灯だとあちこちに向きを変えて探し回ることが多いのだが,このCOBヘッドライトだと狭い場所に潜り込んでも全体を照らしてくれるので,モノを探しやすい。
330円のCOBライトは,非常用にも便利そうなので,こちらも近いうちに入手してみようと思う。