2026年4月1日(このブログから10ヶ月後)から,自転車の交通違反に対して切られる「青切符」の反則金額が決定した。罰金を取ることに対しての賛否はまだあるが,これはもう決められたことだから従うとして,問題が残っているのが,自転車の歩道走行に対する基準がいまだに曖昧なことである。
原則は「自転車は車道走行」で,歩道走行ができるケースは,「自転車の歩道走行可能の標識がある場合」と,「車道の幅が狭いなど、交通状況によりやむを得ない場合」としている。
前者は明確な基準が示されているが,後者は「道幅が狭い」といっても何メートル以下なのか,交通状況が交通量なのか通行する車種なのかスピードなのか,といった基準がない。当然,自転車に乗る側も,取り締まる側も,「その場の判断」という曖昧な基準になってしまう。これだけで罰金を科す可能性があるというのはいかがなものだろうか。
事前に行われたパブリックコメントにも,おそらく同様の意見がいくつか書かれていたものと思う。誰でも同じように感じる矛盾だからである。筆者もコメントしようと考えていたのだが,そのときはいい解決策の提案を思いついていなかったため,ただの意見を言うだけならクレーマーと同じと思い,控えていた。
いざ,罰金額が決定,というニュースを見て,これはやはり基準を示すべきだと思ったので,ここに記述することにする。
それは「バス路線にある歩道は,自転車の走行可能」とすることである。
一般に,国道クラスの交通量の多い道路には歩道がある。それは普通車以外にトラックや大型バスが通ることが多く,歩行者の安全保護のために歩道が設置されている。そういう道路は,自転車など一般にスピードの遅い二輪車にとっても危険であり,たいていは「自転車の歩道通行可能」の標識が取り付けられている。
しかし,この国道から外れる道路でも,大型車が頻繁に通る場合がある。その最たるものが,「路線バスの通る道路」である。国道を外れて駅前までつながる道路などがそれに相当する。駅に向かう道路なので人通りも多く,多くの場合は歩道も整備されている。
ところがこの路線バスの通る道路にある歩道が,「自転車の歩道通行可能」の標識が取り付けられていないことが多いように思える。おそらく,国道や県道といった大きな通りは,それぞれ管理機関が決まっているので標識の設置なども積極的にできるが,路線バスの通る道路は,その辺りの管理が曖昧だからだと思われる。
いまさら,標識を立てろとか,道路にマークを付けろ,と言ってもすぐに実現はできない。ならば,この「路線バスの通る道路にある歩道は,自転車が通行可能とする」とすれば,非常にすっきりすると思うのだが,いかがだろうか。
筆者の自宅から駅に向かう道路も,歩道があり,路線バスが走るが,自転車に対する標識がない。逆に最近,車道に自転車通行を促す矢羽根マークが描かれた。つまり路線バスの通る道路でありながら,自転車は車道を走らなければならないということになっている。駅前通りなので,客待ちのタクシーや家族待ちのクルマ,そして時間待ちの路線バスまでが停車していることもある。車道を自転車が走ると危険と感じることが多い。このとき,「路線バスの通る道路の歩道は自転車通行可能」という基準があれば,安心して歩道を自転車通行できる。もちろん,歩行者も多くいるので,電動キックボードの基準として定められた時速6km程度(人より少し速い程度)で気を付けて走行をすべきだし,それを守らない人を取り締まるのは理に適っている。
それにしても,2025年4月にこの自転車に対する青切符発行が決まってから,街で自転車の走行指導をする警察の姿を見たことがない。指導するだけではお金にならないからだろうか。罰金額が決まったため,おそらく2026年4月以降は,かつての「ネズミ捕り」のごとく,あちこちで取り締まりが強化されるのだろう。クルマの違反行為を摘発するのよりも簡単に違反自転車を制止できるからである。しかも1回あたりの罰金額がオートバイの違反と同様に高額に設定されたため,取り締まり成績の実績を積みやすい。つまり,自転車が「いいカモ」にされるということである。基準を決めないで,その場の判断で取り締まれるという,実に役所寄りの法律だと感じる。不満があっても,まさか裁判にまで持ち込まれることはないだろう,という発想も気に入らない。今回の筆者の提案が,広く広がってほしいと願っている。