jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

こういう記事タイトルが一番困る--どちらとも取れる書き方は時には命取りになる

<新型コロナ>3回目接種の女性死亡、未接種で基礎疾患ない男性も…埼玉3933人感染 3クラスター発生 (msn.com) 2022/3/17 埼玉新聞社 という記事が目に入った。筆者の感覚では,「3回目のワクチンを接種したことで女性が死亡した」と読み取れる。実際は「3回目のワクチンを接種した女性が“感染して”死亡した」という内容である。

 Web記事は,基本的にタイトルの文字数が決まっている。印刷物だと,文字の横幅を縮めたり,文字の間隔を縮めたりして,1行に押し込むことができるが,インターネット上ではそうもいかない。だから何とか文字を削って押し込めようとする。それは仕方がないことである。

 しかし,このタイトルでは本質がまったく逆になってしまう。まるで3回目ワクチンを接種したことが死亡の直接の原因のように受け取れてしまう。

 メディア人としては,書いた本人も,チェックしたデスクも,そしてWeb掲載時のオペレーターも,だれかが気づくべき内容である。ほとんど誤植に近いレベルである。

 Webニュースはスピード勝負でもある。速く載せるために,十分な読み込みがない可能性もある。文字面で見ているだけでは,誤りに気づかない場合も多い。通常の校正作業では,声を出すまさに「読み合わせ」が行われるのだが,Web記事ではその辺りがいい加減なのかもしれない。また,文字校正のトレーニングを受けていない可能性もある。

 しかし,気づいたらすぐに修正できるのもWeb記事のいいところである。筆者のブログも,多くの間違いに後から気づくことが多い(まだ残っているだろうし)。素直に修正をしている。

 意図的に扇状的なタイトルを付けるニュースサイトもあり,たどった記事がタイトルとはまったく異なる意味のないリンクだったりしたこともある。こういうニュースサイトは,お気に入りからさっさと消去し,二度と利用することもない。大手サイトなだけに残念ではあるが,こういう意図的な誘導は逆効果であると認識してほしいものである。少なくともクレジット入りで記事を書く以上,責任を持ってもらいたいと思う。老婆心ながらコメントさせていただいた。