jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

トイレ30分待ちは災害レベル--4億円トイレに見るイメージ先行万博

関西万博とカジノの誘致を推進した元・大阪府知事橋下徹氏が,万博1週間目で「反対派の意見が聞かれなくなった」「現地に行ってから批評しろ」と息巻いているのだが,残念ながら万博のインフラに対する批判は会期末まで続くと思うので,改めて反論しておきたい。

 そもそもなぜ万博を今日本に招致する必要があるのか,という点が最も批判すべきところである。「周囲2.1kmの中に世界で対立している国が平和に共存している」と彼は主張するのだが,それは冷戦時代にもあったことで,単に自国を主張するするために参加しているのであって,平和を主張するための参加ではない。しかも半年間の期間限定である。選挙の票を求めて,与党も野党も「いいことを主張」するのに似ている。

 予定した1日25万人の観客に対して,初日の12万人という半分の人数でも会場への移動手段のキャパシティーは超えてしまった。現在は1日5万人ペースでようやく釣り合うようになった。橋2本にシャトルバスだけという輸送方法そのものの設計に無理があったと思われる。まさか,空飛ぶクルマを輸送手段に加えていたのではないかと疑ってしまう。せめて,無人運転シャトルバスであれば,近未来を思わせて納得がいくのだが,閉鎖空間においても実現できなかったのは,イメージ先行と言っても過言ではないだろう。

 その中で最も憂慮すべきは,トイレである。移動手段の待ち時間,パビリオンの待ち時間はまあ想定内だとして,トイレにまで待ち時間が必要という運営は,もはや災害レベルではないだろうか。予算4億円で若手デザイナーに設計させたトイレが,まるで海の家のトイレレベルの外観だったり,子供用トイレが仕切りのない全室開放状態だったり,そういう個別の話ももちろん指摘すべきだが,圧倒的に数が足りない状況は運営上の設計ミスだろう。東京ディズニーランドの1日の来場者数でも5万人である。1日20万人を目指した万博なのに,それよりも少ない14万人の初日にトイレに30分も並ぶなど,そもそも「こんなには来ないだろう」という甘い設定があったのではないのか。

 シャトルバスの列についても言及したし,海上からのアクセスがきちんと整備されていない点も指摘した。結局は,建設中の資材価格の高騰や人件費の高騰などの要因で,規模を縮小する中にトイレやアクセス交通が入ってしまったのだと考える。

 トイレの列,食事処の列,そして交通の列を見た以上,このイベントに対する設計インフラ上のミスは明らかである。どこかで手抜きをしたということである。

 4月なのに全国的に最高気温が25℃の夏日,複数地域では30℃超えの真夏日である。大阪の会場で熱中症患者が出る可能性は極めて高い。そのときに適切な処置が取れるのだろうか。

 何度も書いているが,2024年1月1日に起きた能登半島地震に引き続いて9月に襲った豪雨の影響から,富山の人はまだ立ち直っていない。そこにこの無謀とも言える博覧会を実施した大阪府以下,自治体責任者のコメントがほしい。