jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

結局は「日本ローカル」だけの聖火リレー

2021/3/25に満を持して,というか,東京オリンピック開催宣言としての聖火リレーが始まった。筆者は,当初からオリンピックそのもの開催を返還すべきと主張しているし,聖火リレーや大会そのものを開催するなら,オールデジタルで中継するという日本ならではの「オール・オンライン・オリンピック」を開催すべきと主張してきた 「オール・オンライン・オリンピック」で行こう - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/3/20。

 始めたのなら,世界から笑われない,日本らしいオリンピックのアピールをすべきだと思っている。正直,2008年に行われた北京オリンピックは,度肝を抜かれた。鳥の巣と呼ばれた競技場の建設もそうだし,そのために北京の一部地域から住民を強制退去させたということもビックリした。さらに,その開会式,閉会式のプレゼンテーションが,プロジェクション・マッピングや超大型LEDディスプレイを駆使し,さらに平面方向だけでなく立体方向にもアトラクションを加えた斬新なものだった。権力と金力を最大限使った演出に,これ以上のものはできないだろうと感じた。

 世界中の経済が低迷し,シンプルさが求められ,SDGsが合言葉になっての東京での開催に,さらに水を差したのが新型コロナウイルスである。この逆境に対して日本がどんな答えを出すのか,世界中が注目しているというのに,結局は「国内全体を回る聖火リレー」といういつもと同じ答えを出してしまった。サクラの花を形作り,日本でしか作れないと豪語した聖火トーチも,風で火が消えてしまうというお粗末な結果になってしまった。製作者には悪いが,中国でも十分に作れる技術はあると思う。ただ,ムダなものは作らないだけだろう。

 聖火リレーをするなら,googleカーでクルマの360度全周囲映像を世界に届けた方が,よほどアピールになると上記のブログで提案した。さらに,24時間121日,ライブストリーミング配信をすべきだと次のブログで提案した1日100人もの聖火ランナー? - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/3/27。たしかに,組織委員会の公式ホームページでは,聖火ランナーが走っている間のライブ中継は行われているが,ランナーが走っていない時間,そして夜間は何の映像もない。クリックすれば,その日の映像を観ることはできるが,それは視聴者が意図してクリックしなければならない。

 世界各国の言葉でWebサイトをせっかく構築しているのなら,なぜ24時間映像配信をしないのだろうか。ライブストリーミングで実際の走っている映像と,その間の映像をつないで,「流し続ける」ことに意義があることを理解していない。なぜなら,日本では夜であっても,海外では昼であり,視聴をしたいと思っているからである。走っている場面はもちろん,これを編集し,通過する都市の魅力を発信し,そしてオリンピックまでつなぐというのが,この聖火リレーの意義ではないのか。結局「日本ローカル」「地元ローカル」にしかなっていない。発信者のやる気が感じられない。

 まだ考える時間は4ヶ月ある。本番の演出を,日本でしかできない,「バーチャル」,「アニメ」,「5G」で構成するデジタルプログラムを大至急開発すべきであると,改めて提案したい。福島県は世界からも注目されているが,他県は特に関心はない。そこにかけるお金があるのなら,本番に集中投資して,選手の安全・安心の確保,演出を盛り上げるべきだろう。