jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

新型コロナウイルス対応ワクチンで相次ぐ冷蔵庫,冷凍庫トラブル。警報ブザーがない? 監視しない? ただの怠慢?

新型コロナウイルス対応ワクチンが,適切な冷蔵,冷凍管理されなかったために廃棄になるという事例が相次いでいる。5/13 沖縄県豊見城市 150回分,5/11 兵庫県神戸市 960回分,4/23 山口県 9回分。

 最初は,2021/2/26 某医療機関で冷凍庫の故障によって1170回分のうち1032回分が廃棄されたというものだった。ファイザー社のワクチンを-80℃で管理する新しい冷凍庫の機械のトラブルによるものだが,その後,原因は発表されていない。正直言ってこれは冷凍庫の設計ミスと,管理上のミスが重なったものだろう。

 そもそも,家庭用の冷蔵庫でも,扉がほんの少し隙間が開いて開けっ放しになっていたらまず小さめに警告音がなる。それで解消されなければ,目覚まし時計のようにどんどん大きな音がするだろう。2/26の事例では,週末で係員がおらず,発見時には27℃にまでなっていたという。

 警告音が鳴らなかったのかもしれないというのが1点,鳴っていてもそれを知るための監視体制がなかったのが1点,そして異変の可能性を予測してリモートでも監視しようという方策を講じなかったというのが1点である。

 沖縄の事例では,冷蔵庫の扉が開いていたという。これは,機械の故障,監視体制の両面が原因だろう。神戸の例では接種会場で保冷ボックスから取り出したまま常温で3時間放置していたという。これは完全に管理マニュアルを無視した手順ミスだが,その場に何人も専門スタッフがいたと思われるのに,誰も気付かなかったのはなぜだろうか。

 ワクチン接種が始まったまだ寒い時期とはいえ,ファイザー社のワクチンにとっては超高温な環境にさらされることになる。生理食塩水で薄めてからも6時間以内に使い切らないといけない。その間も冷蔵庫ぐらいの温度にキープすることが望まれる。これから夏場にかけて気温35℃といった環境での接種が行われる中で,冷蔵庫,冷凍庫そのものにも負荷がかかり,故障が発生しやすい。電力の逼迫,ゲリラ豪雨に伴う雷での地域停電,台風などの大型災害による大規模停電など,電力が途切れる可能性も高い。非常電源などの確保も必要である。

 ワクチンを受ける人に対しても気を使う必要があるが,ワクチンにももっと気を使う必要があるのではないだろうか。これから接種回数が急速に増える中,接種する側の慣れによるミスが出てくる可能性もある。すでに,使用前の瓶(バイアル)を使用後と間違って廃棄したり,空のバイアルに生理食塩水を入れて生理食塩水を接種したり,といったさまざまな作業ミスも出てきている。ボランティアならともかく,医療従事者が起こすミスとして信じられない面もある。もっと気を引き締めていただきたいものである。