五類感染症への移行後34週の新型コロナウイルス感染症の全国平均確認者は8.96人で，前週の6.96人から一気に増えた印象である。
注意報レベルの10人超えは，前週は8県だったが，34週の今週は20県と一気に倍増した。新たに加わったのは，岩手，栃木，千葉，石川，山梨，静岡，徳島，愛媛，高知，佐賀，長崎，宮崎である。能登半島地震のあった石川県が，周囲県よりも増加傾向が強いように見える。先週までに注意報レベルになっていた8県は，北海道，福島，茨城，長野，岐阜，愛知，そして熊本，大分である。
一方，インフルエンザは12.99人で，こちらは先週から横ばいだった。
実は筆者宅では今週，息子が2回めの新型コロナに感染してしまった。今回は今のところほかのメンバーへの感染拡大は認められていないが，本人は高熱は出ていないものの微熱が抜けず，頭が重いとのことで，なかなか厄介である。
そんな最中に，次のようなニュースを見てしまった（理研・京大の研究チームが発表―コロナ既感染 累計4千万人全員に心不全のリスク (msn.com) 2024/1/19）。新型コロナウイルスが心臓のタンパク質に取り付き，これが持続感染状態となるリスクがある，というのである。
2024年に入って，世界的に感染者数の数字をまとめているのはどうやらWHOだけになってしまったようなのだが，その2024/1/7時点の過去28日間の各国の新規感染者数報告（COVID-19 cases | WHO COVID-19 dashboard）を見ると，ロシア 235.2k（23万5200人），Singapore 174.6k，Italy 163.6k，Greece 68.6k，Malaysia 67.2k，Poland 50kなどとなっている。この統計の中に，アメリカと日本の数字が出てこないのを不思議に思っている。拠点平均しか取らなくなったからだろうか。ちなみに日本の4週間の数字を加えると18万7713人となり，ロシアに次ぐ世界2位の感染国になってしまう。
現在，アメリカや中国で感染数が増えているのがオミクロン株の変異種「JN.1」だという。もはや筆者も追い続けられなくなってしまった。実際，ワクチンもBA.4，BA.5対応が最新型で，亜種なので効果はあると言われているが，何しろ接種率が10％台まで下がっていては効果の統計の取りようもない。本当にこのまま，有償接種になるのだろうか。高齢者，基礎疾患者への接種案内は続けてほしい。
