jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

電車,信号,水道供給を止めないための分散型非常用電源の導入を提案--直下型地震でも避難所に安心感をプラス

正しい停電措置とはいえ,回復に2時間はおかしいのでは--10電力会社間の電力融通がうまくいっていない - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/3/17 とコメントしたが,電力会社間の連携不良,そしてそれを取り持つJ-Power(電源開発)の対応能力のなさ以外に,もう1つ指摘しなければならないことがあった。それは,ライフライン系のシステムのバックアップ態勢の弱さである。

 大きな病院には,酸素吸入など絶対に止められない治療器具を停電時でも動かせるように非常用電源が設置されている。照明などは最低限にしても,酸素吸入器などは働かせ続けることで,患者の命を守る。

 電鉄系は,停電時には車両に搭載したバッテリーで次の駅までは移動できるバックアップが備えられていると聞いている。乗客を駅まで運んで降ろせるようにするためである。地下鉄では特に必須だろう。

 大雨で川の水位が上がって町中に逆流する内水氾濫(最近はバックウォーター現象などと粋がって呼んでいる)が起きた際,地下にあった非常用電源が水没して電気の供給ができなかったという話があった。大きなマンションなどには,それぞれ非常用電源装置が備えられていると思っていた。今回の停電では役に立ったのだろうか。

 都心の交通関係(電車,道路の信号)と水道供給については,都道府県,区の単位でバックアップ電源を装備し,より短時間に復旧させる態勢を作るべきではないかと考える。電車は電鉄会社が,信号は県道は県,市道は市の単位で非常電源回線に切り替えられるような分散型非常用電源設備の装備が必要だと,今回のセミブラックアウトで感じたのではないだろうか。

 次に首都圏を襲うのは,首都直下型地震である。この場合はここで提案した分散型の設備そのものも被害を受けてしまうかもしれない。しかし,単に停電しただけで何百万人の足が奪われるような脆弱なインフラは,ぜひ解消してもらいたい。

 新型コロナウイルスの2021/7~8の第5波では病床が全く足りず,自宅療養を強いられて100人もの死者が出た。その後,病床を確保する態勢を作ったことで,2022/1~2の第6波では病床逼迫をギリギリ防ぐことができた。病床率が上がった際に病床をすぐに確保することで病床率が満杯になるのを防げたのである。

 非常用電源にしても,おそらく病院以外ではほとんど設備されていないだろう。交通インフラ,水道網,避難所などに設備するのは,安心を提供するという意味でも意義があると考える。