jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「情報」で遊ぶな--ロシアもウクライナも嘘つき合戦で,もはやマトモではない

2023/6/6,ウクライナ南部ヘルソン州ノバカホウカにある「カホウカ・ダム」が決壊した。報道によると,川の流れをせき止めて貯めた水量は約18km3。琵琶湖の水量の約2/3ほどの量になるという。あと何日,洪水が続くのだろうか。

 ウクライナはロシアの破壊工作だと言い,ロシアはウクライナが意図的に破壊したものだと言っている。誰がどのように破壊したかは,謎のままである。

 同じように,ロシア国内に向けてウクライナからドローン攻撃や砲撃があったというロシア側の報道が最近目立つ。この紛争が始まったころ,隣国のポーランドにもミサイル攻撃があったが,ロシア側の報道ではウクライナからの攻撃だと言い,ウクライナはロシアがウクライナの攻撃だと思わせるような飛行経路でポーランドにミサイルを打ち込んだと反論した。最初から「偽旗作戦」ではないかとも言われていた。

 紛争開始当初から,ロシアによる一方的な侵略行動に見えたのだが,ウクライナの抵抗が予想外に強く,クリミア併合のようにあっさりとは行かなくなった。振り上げた手を下ろしようがなくなり,消耗戦が続いている。兵士の死亡が数万人とも言われているし,一般市民の犠牲も数千人になっている。そこまで抵抗を続ける必要があるのだろうか,という疑問も持ってきた。とりあえず一時的にロシアに占領された地域は親ロシア系の住民が多い地域だったと言われており,ここをロシアに渡して和平交渉するべき,と筆者は主張してきた(ゼレンスキー大統領の発言に違和感--クリミアまで取り返すことに言及するとは意外 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/5/25)。

 ここにNATO諸国を巻き込み,さらにゼレンスキー大統領は日本にまで突然やってきて,協力を取り付けるという行動に打って出た。自分の身の安全が保証されない中で,その行動の勇気には驚かされるが,日本を巻き込んでしまったのは許しがたいものがある。さらに2023/6の広島G7サミット会場にまで乗り込んで来るのは,あまりにも横暴であり,日本がコケにされたようにも思えるのである。

 正義を振りかざした戦いのはずが,いつのまにか嘘つきの罵り合いのケンカになってしまい,収拾がつかなくなってきた。子どものケンカなら,両成敗である。それを誰も言えない。ローマ司教もその後なんの発言もない。国連では相変わらず,ロシアが拒否権を発動して何も決まらない。岸田首相は点数を上げたつもりだろうが,日本国民をいまや危険に晒してしまった戦犯責任を取れるのだろうか。

 フェイクの動画,フェイクの大統領発言,そしてフェイクなドローン攻撃など,とにかく嘘をつく人は,筆者はすべて信用できない。

 人は相手が信用できなくなると,相手が人に見えなくなる。鬼に見えるのだろう。かつて鬼畜米兵と言って敵としていたアメリカとは,経済上では一時は対等にまでなったが,その後の日本の凋落ぶりは目を覆いたくなるほど悲惨である。その日本をアメリカは有事には守ってくれない。国連も機能していない。とうぜん,日本の常識での発言を聞くような耳をロシアもウクライナも持っていない。

 近日中に,アメリカのブリンケン国務長官が中国の習近平主席と面談する可能性が報道されている。米中の摩擦が緩和され,中国によるロシア説得につながることが理想である。しかし話がさらにこじれてしまえば,中国はロシアに加担する可能性があり,そうすると全面戦争の危険性がある。それは核戦争の可能性でもある。そしてその標的として日本が選ばれ,1発(いや4~5発)が打ち込まれて日本がなくなる事態にきて始めて,両陣営の本格的な妥協点探りが始まるのだと思う。

 天皇が行かないのなら,ここは上皇様がプーチン大統領に説得してもらうしか,手がない。