jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

フェイスシールドを購入

緊急事態宣言が解除された。自身はテレワークを続ける意思を勤め先に伝えたが,なぜか「今までどおり出社しないのか」という圧力が加わってきた。感染者が増え続けようが,死者が増え続けようが,緊急事態宣言が出されようが,何ら企業としての対応を表明して来なかった会社だから,全く危機感がない。ポーズすら取らない姿勢にはあきれたものがある。マスク着用もいまだに個人の判断に任せたままである。

 そこで,出社を目指して一つの抵抗を試みることにした。フェイスシールドを着けての出社である。世の中すでに,医療関係だけでなく,飲食店を含めた通常の店舗,ホテルなどのサービス業の多くで,マスクに加えてフェイスシールドの着用を始めた。会話を伴う接客や営業,サービスなど,飛沫感染を受けたり拡大したりする可能性のある業種にとって,必需品となりつつある。どうせ,机の配置換えも間仕切りも会議室の席数削減も何の対策もされていないオフィスである。周囲からの感染罹患防止をし,自らを守るためには一番適切な方法と考えた。

 フェイスシールドについては,以前,自作方法について情報提供した。一番身近な素材としてキャップ(野球帽)とラップ(食品ラップ)を使う方法を提案した。もっと簡単な方法として,透明封筒と帽子留めを使う方法も提案した。医療用フェイスシールドもマスクも何もかも入手困難な時期である。もし身内が感染して自宅で療養しなければならない場合,看護者がマスクとともに使用することを想定していた。

 医療用すら,書類を挟むクリアファイルを代用していた時期である。幸い,身内に感染者は出ておらず,医療態勢もようやく少し余裕が出てきたため,自宅での使用の必要はなくなったと判断した。新しい生活の常識として,なるべくのステイホーム,ソーシャル・ディスタンシング,そしてStop Jamming(密集禁止)。飲食店でのパーティション設置や消毒は当たり前かと思っていたが,店員さんがマスクのほかにフェイスシールドを着けることも当たり前になりつつある。学習塾の先生もフェイスシールドを着けた授業を義務づけられているほどである。さすがに客や生徒までフェイスシールドを要求はできないのだろう。宅配便の配達員の方も,フェイスシールドを着用していた。

 さて,自作のフェイスシールドを試したとき,困った問題を見つけていた。それは食品ラップや透明封筒などのフィルムは軽量だが面が揺れるため,PCの画面の文字を見たり,書類を見たりする際に文字が見えにくい点である。かといって,ホームセンターで販売しているアクリル板はやや厚めで,像に歪みが出てしまう。

 透明度の点で優れているPET樹脂製の製品で,リーズナブルなものを探してみたところ,4枚1,000円で,1枚モノの製品を見つけた。厚さは0.3mmぐらいである。額押さえの部分とヘッドバンドもシートに一体になっている。

 これを装着してみた。驚いたことに,顔を振り回してもほとんど抵抗を感じないほど軽い。重さは1g程度ではないだろうか。そして,顔を動かしても文字の歪みがほとんど分からない。シールドを顔に垂直に装着し,顔への密着度を上げたときも,シールドを少し跳ね上げて斜めにし,口の前に10cmぐらいの空間を作った場合も,文字の歪みが気にならなかった。

 昔から,身につけるものは軽いことが条件だった。世の中がスマートフォンにほぼ変わってもしばらくガラケーを持ち続けたのは,スマホは重くガラケーは軽かったからだ(ケータイの役目が電話とメール中心だった時代なので,アプリは歩行者ナビ以外は使わず,必要に応じてノートPCを使っていた)。50歳ごろから老眼鏡も欠かせなくなったが,フレームとレンズが軽くないと鼻や耳に違和感を覚え,長時間使用ができない。イヤホンもインナーイヤータイプで,本体のケーブルの重さを首周りで支えてくれるものを選んでいる。

 購入したフェイスシールドは,おそらく市販の中でも最も軽い部類に入ると思う。医療関係の方が使うにはフニャフニャしていて不安なのだと思われるが,とにかく軽いことが長時間使用時のストレス軽減になると思われる。部品数が少ない(シートのみ)し,廃棄時の分別も要らない。

 全日空が,お客様の搭乗時のマスク着用を義務づけた。キャビンアテンダントは,マスクのほかにフェイスシールドを着用する。欧米や韓国では電車の駅にマスクの自動販売機が設置され,マスクのない人には購入して着用を求めている。日本では相変わらず,電車でのマスク着用の義務づけがない。専門家も「3密」空間ではないと言っているのは,どこからか圧力がかかっているのかと疑ってしまうほどだ。席の間隔もなく,都市に向かうほど混雑度が増す通勤電車。窓開けが常識になったとはいえ,これからの夏場に向けて窓開けは守られるのだろうか。

 筆者は,新型コロナウイルスが始まる以前のインフルエンザの時期には,マスク着用のほか,花粉防止メガネの着用,雨防止ハットを着用して電車に乗っていた。帽子,メガネ,マスクとほとんど犯罪者風だが,着席しているときに前に立った人のくしゃみから身を守るにはこれしかなかった。

 今回手に入れたフェイスシールドは,いちおう当初の目的をすべてクリアしている。マスクがファッション化して定着したのに続いて,フェイスシールドがファッションになることを予測・提案したが,その先駆けとして通勤途上からフェイスシールドを着用してみることを考えている。さすがにちょっと勇気がいるかもしれない。2020年の年初に,中国武漢の様子の報道で,マスクが手に入らなくて直径30cmはあると思われるペットボトルを切り抜いて被っている人が映っていた。使い捨てマスクがようやく市場で買えるようになり,街中でも買いだめされていたマスクが放出され始めた。マスク着用がファッション化して,使い捨てマスクよりも合理的と考えられるようになることは結構なことだ。

 しかし,マスクによる感染罹患防止効果は相変わらず限定的だとすると,フェイスシールドが常識化してもおかしくない。最悪,防毒マスクの着用が必要だったかもしれない今回の新型コロナウイルス禍で,とりあえずフェイスシールドの着用までで何とかなりそうな状況は,むしろ歓迎すべきかもしれない。Dr.中松マスクも,結局はフェイスシールドであるが,毎度のパフォーマンスにはウンザリさせられる。これに乗じるマスコミやネットニュースも恥ずかしくないのだろうか。筆者オススメの「PETシート1枚仕様のフェイスシールド」。早々に100円均一ショップで販売して,世の中に広めてもらいたいものである。