新型コロナウイルスが2020年に世界中に広がった。普段,パソコンで仕事をしている筆者は,自宅のPCを高性能なものに変え,今度はmouse - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/12/25,光ファイバ回線も導入した 光ファイバ回線,とりあえず初日の大コケ - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/7/23。2020年2月にテレワーク宣言した後,PCも通信もオフィスよりもいい環境を整えた。
世の中でzoom会議が標準になる前にzoomを評価し始め,その有用性に気づいていた。全国で活躍されている方を,年に数回,東京に呼んで打ち合わせをするのだが,関東地域でも都内に移動するのに数時間かかる方は,なかなか参加することができなかった。そういう場合でもzoom会議であれば,全国どこでも,また海外にいらっしゃる方も含めて参加してもらえた。交通費も要らず,移動の時間の無駄もなく,情報交換できるのはありがたかった。
筆者は関西出身だが,大学時代は大学の近くに下宿していた。電車で通学すると2時間はかかっており,毎週末のみ実家に帰っていた。それでも面倒に感じていた。社会人になって東京に完全に転居してしまった。関西の実家に戻るのは,正月だけになった。そして両親が他界してからは,関西には兄夫婦がいるだけになり,仕事で大阪に行くとき以外は,会うこともなくなっている。
テレワークが丸2年続き,オフィスに行くのも面倒になってきた。そもそも,移動が面倒になってきた。これは歳のせいでもあるのだが,何でもメールのやり取りでほぼ完了できるようになったからだろう。
一方,zoomは電話と同様,リアルタイムの対話が必要になる。zoom会議をする場合,PCのセットから背景の調整,服装の調整など,事前の準備の間にどんどん緊張してくる。電話なら,相手が出なければあきらめられるが,zoomだと時間指定なので,逃げるわけにいかない。けっこう苦手である。
先日,久しぶりに関西に行くことになった。最初,クルマを運転して高速道路を使おうと考えていた。時間を気にせずに行こうと思ったからである。しかし,高速料金と新幹線の料金がほとんど変わらないことに気づいた。所要時間はクルマの方が4倍かかるうえ,自分で運転しなければならない。駐車場も確保しなければならないし,ガソリン代もかかる。どうみても,1人で移動するには新幹線に軍配が上がる。高速バスという選択肢もあるが,熟睡できないことはかつて経験済みだし,昨今のバス事故のことを考えると,乗り気にはなれなかった。
東海道新幹線で品川駅ができ,のぞみ号のスピードアップによって,2時間30分で大阪まで行ける。以前に比べて1時間以上も早く着けるようになった。最新のN700系は快適だった。何の問題もなかった。逆に,明るい時間帯に日帰りでき,大阪で食事をすることも,お土産を買うこともなく,帰路についた。早く家に帰りたいと思ったのである。
地方との行き来が便利になっているのだが,ならば東京で打ち合わせをすればいいということになり,かえって東京集中を招いているような気がする。行政機関のうち,文化庁は京都に拠点を移したが,ほかは地方に移すメリットはなさそうである。筆者も,仮に地方に住む選択をし,オフィスとの打ち合わせはzoomですればいい,ということになると,確かに仕事はできると思うのだが,仕事に対する意欲は結構下がるような気がする。
人間はある程度,移動を繰り返さないとダメになってしまうのかもしれない。しかし,1時間以上,同じクルマや電車に乗るのも少し遠いような気がするようになった。やはり歳をとったせいだろうか。
目的地にはできるだけ早く到着したい。歩くよりは自転車,自転車よりはクルマ,と選択してしまう。これからさらに歳を取ると,クルマは使えなくなり,自転車も不安になるとしても,歩くのでは時間がかかる。ならばシニアカーということになるのだろうか。最大時速6kmで歩道を移動できるのだが,結構な重量があるので,もし転んだらどうなるのか,また何かを避けようと思っても加速できないから避けられないのではないか,など,いろいろと考えてしまう。
もう一度,オートバイにしようか,どうせなら電動バイクにしようか,などという考えもあるが,家族が許してくれるかどうか。
とにかく,待つのが嫌いなので,コミュニティーバスを含めたバスを待つのは嫌だし,タクシーの乗り降りも面倒である。電動アシストの三輪自転車あたりがいい選択かもしれないが,意外にいい値段がするし,駐車も幅を取って他の人に迷惑がかかる気がする。こういうときは,無人の自動運転カーがあるといいかなと思ったりする。
まだまだベストの解答は見つからないが,「歩く」ことも重要なことは認識している。どこにどうやって行くか,そこからまず始めなければならない。