jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

ワクチンの特許放棄の提案とバイデン大統領による支持について

米、コロナワクチン特許の放棄を支持 バイデン大統領が表明 (msn.com) 2021/5/6。WHO(世界貿易機関)で提案された新型コロナウイルスワクチン特許の一時放棄を,バイデン大統領が支持するとのニュースである。製薬会社の団体からは,反対意見が表明されているようである。

 特許放棄により,米国の3社が開発したワクチンが世界中で製造可能になることが期待される。もちろん,特許流出による安全保障上の問題も懸念される。開発企業にとっての命とも言える特許を放棄することは,企業の生命線を脅かす可能性も持っている。

 これは,アメリカによるワクチン外交とも言える。東アジアや一部欧州に向けてワクチン外交を積極的に展開している中国に対抗する意味も含んでいる。

 筆者は,こういう政治的な駆け引きはできない。判断ができない。しかし,懸念しているのはそこではない。特許開放によって日本の製薬会社がワクチン開発・供給をする能力と決断をするかどうかである。

 中国が次の時代を牛耳る前に,日本は「特効薬外交」に切り替えよ - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/1/23。この直後の1/28に,アストラゼネカのワクチン量産を日本で始める件が発表されたが,それから3ヶ月経った今も供給は始まらない。いったい日本は何ができるのか,モノづくり業界の情報提供に関わってきた筆者にとって,正直信じられない情けない状況なのである。

 改良が得意の日本なら,ファイザー社の遺伝子ワクチンをベースに変異型ウイルスに対応する能力のあるワクチン開発を先導して,世界に貢献できるのではないかと思っているのである。

 オイルマネーを持つ中東諸国が,まず先行して特許を購入して,量産を始めてしまうことが予想される。すでに準備は整っているのではないだろうか。

 正直,日本の薬品企業には筆者はもう期待していない。そもそももう投資するだけの財力を持っていないだろう。今,期待しているのは自動車企業,それもトップ2のトヨタ自動車日産自動車である。特許を買い,薬品会社と連携して,ワクチン量産事業を立ち上げることを提案したい。これぐらいのパラダイム・シフトをしない限り,日本は今の「衰退国」のポジションから抜け出ることはできない 日本はやはり「衰退国」ではないのか - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/4/23。